2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16310088
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今田 勝巳 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 助教授 (40346143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 啓一 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 教授 (30346142)
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Keywords | 構造生物学 / 電子顕微鏡 / ナノバイオ / ナノマシン / 分子モーター |
Research Abstract |
・長いFlgGロッドを構成するポリロッド変異体から単離精製したべん毛基部体を用い、極低温電子顕微鏡による8.1Å分解能でのFlgGロッドの構造解析に成功した。FlgGロッドの直径は130Å、べん毛繊維やフックと同様に中央に直径25Åの穴を持ち、フックと同じらせん対称性と構造周期を有していた。ロッドは、異なる半径位置において異なるサブユニット間相互作用を張り巡らせている構造を持つことから、大きな力に耐える剛性を生み出しすしくみが明らかになった(投稿準備中)。 ・FlgGフラグメントのGST融合体結晶が得られ、2.6Å分解能までの回折を示した。データ収集を行い、GSTによる分子置換およびOs誘導体による位相決定を試みたが、電子密度には現れなかった。結晶のポリアクリルアミドゲル電気泳動から、確かにGST融合体が結晶化していることを確認した。結晶中には大きな溶媒領域があり、FlgG部分は様々な向きで存在するため、電子密度に現れてこないと考えられる。 ・大規模分子動力学シミュレーションおよび粗視化法を用いたシミュレーションにより、べん毛繊維とフックの動的な性質を明らかにすることを試みた。その結果、繊維部の多型変換を起こす相互作用部位、変換のきっかけとなる力のかかり方が明らかとなった(Kitao, A., P.N.A.S., Arkhipov, A. Biophys.J., Furuta, T., J.Struct.Biol.)。
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Research Products
(3 results)