Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今岡 照喜 山口大学, 理学部, 教授 (30193668)
古本 宗充 金沢大学, 理学部, 教授 (80109264)
田中 和広 山口大学, 理学部, 教授 (80335760)
福地 龍郎 山口大学, 理学部, 助教授 (90212183)
宮田 雄一郎 山口大学, 理学部, 助教授 (60253134)
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Research Abstract |
弥畝山-大原湖断層系全域を対象として,空中写真判読を行い,活断層の疑いの高いリニアメントを抽出するとともに,既存の資料との対比を行った.次に,断層系北東部を対象として,現地での断層露頭調査を行った.また,大規模な断層岩露頭が発見されている山口市仁保と阿東町篠目においてそれぞれボーリング1本を掘削して,地下浅所の地質構造を把握するとともに,(3)の解析用の断層岩試料を採取した.対象とする複合断層系に沿った既往の地域地質データと重力データを収集・コンパイルすることにより,新たに地質および重力データ収集の必要な地点を選定した.さらに,以下の解析を実施した. (1)複合断層系を構成する個々の断層を対象として,詳細な断層露頭および河成段丘調査を行い,断層と段丘堆積物との相互関係および変位地形などから,変位量を測定するとともに,歪分配を解析した.Fabbri教授を招聘して,断層面に刻まれたストリエーションの解析を依頼し,断層の運動と応力場の関係に関するデータを得た. (2)段丘堆積物の^<14>C年代測定を測定し,断層活動と段丘面との時期的関係を明らかにした. (3)脆弱な断層岩の岩石薄片を作成して,微細構造を観察し,断層周辺に発達するプロセスゾーンの微視的な構造を明らかにした.また,ボーリング調査で採取された断層岩やプロセスゾーン内の試料について,岩石弾性速度測定の準備を行った. (4)露頭弾性速度測定装置を用いて,断層岩露頭において現位置で弾性波速度を測定するための準備を行い,断層岩の種類の異なる露頭を選び,予備的な測定を実施した. (5)複合断層系の歪・応力分配をシミュレーションするために,クーロン破壊関数(CFF)を使った応力変化プログラムの改良を行った.
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