2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16310154
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
飯尾 英夫 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80145771)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼杵 克之助 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30244651)
春本 晃江 奈良女子大学, 理学部, 教授 (80198936)
|
Keywords | 化学的自己防御 / 繊毛虫 / ブレファリズミン / スピロストミン / ロキソデス / ケロノプシン |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、繊毛虫の自己防御を明らかにするために、その自己防御物質を探索するとともに、構造決定、合成研究、および生合成研究等、自己防御の分子メカニズムについて化学的に検討した。 1.ブレファリズマの自己防御物質について ブレファリズミンの全合成に向け引き続き反応を検討した。光異性化反応を鍵反応とする合成法を立案し、その前駆体合成の検討を行い、全合成に必要な炭素を導入し、官能基変換等を行った。 また、ブレファリズミンの生合成を明らかにするために、C13-ラベル体を取り込ませ、C13-NMRにおいて未知であった全炭素の帰属を達成した。 2.スピロストマムの自己防御物質について スピロストマムの自己防御物質スピロストミンは1:4のジアステレオマー混合物として得られている。未解決の立体化学を決定する目的で合成研究を実施した。テトラロン誘導体へのフリルリチウムの付加反応、続く酸化反応でスピロ環を構築し、更なる官能基変換をして立体選択的に最終目的物を得た。天然物と比較することにより、この合成品は天然物のマイナー体と一致した。 3.ロキソデスの自己防御物質について 大量に培養したロキソデスの細胞からゾウリムシに対する致死毒性を指標に活性成分をHPLCで単離し、質量分析とNMR測定を実施した。これらのスペクトルをもとに構造決定を検討した。 4.自己防御物質ケロノプシンの合成研究 合成ユニットをブロモピロール、テトラエン部、ピラン-2-オンの3つに分割し、そのユニットの合成を検討した。
|
Research Products
(3 results)