2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16320018
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
桂 英史 東京芸術大学, 大学院映像研究科, 助教授 (60204450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田甫 律子 東京芸術大学, 美術学部, 教授 (30130785)
渡辺 好明 東京芸術大学, 美術学部, 教授 (00220939)
大久保 義明 日本医科大学, 医学部, 教授 (20213663)
須原 哲也 放射線医学総合研究所, 特別上席研究員 (90216490)
西條 朋行 日本医科大学, 医学部, 助手 (50373014)
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Keywords | 芸術諸学 / アートプロジェクト / 医療・福祉 / コミュニティケア |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、地域精神医療におけるコミュニティケア(院外での精神障害者の包括的な治療)の実現をめざして(1)病院外の状況での継続的なワークショップを行うアートプロジェクト型芸術表現を用いて表現形態や表現媒体毎の差異や類同を記述し有効なマイクロエスノグラフィーの実現をめざした手法を検討すること、ならびに(2)その手法をコミュニティケアや地域精神医療のガイドライン等重要課題に応用することである。平成18年度においては、以下を研究成果として挙げられる。 【協働を目的とした場のデザイン】 医療法人・浅井病院(千葉県東金市)をフィールドとして、平成16年度および平成17年度に行った絵画、写真、園芸などをプログラムとするワークショップを継続的に開催した。この実践を通じた知見を通じて、美術のジャンルでは媒体として認知されにくい媒体であっても、場のデザインに応じたプログラムの提示によって良好な結果が得られることを記述した。 【国内の類縁プロジェクトの調査研究】 長谷川病院(東京都三鷹市)、平川病院(東京都八王子市)、湖南病院(滋賀県野洲市)などアートセラピーやダンスセラピーがおこなわれている。それぞれ個々の活動にとどまっており、地域や医療関係者のネットワークとのノードとなるような場が形成されている段階には至っていないことを再認識した。 【院内研究会での研究会と抄読会の実施】 当プロジェクトに参加する研究代表者、研究分担者あるいは芸術系ファシリテータ(大学院生等)と、浅井病院の医療従事者やケースワーカー等との協同で、海外事例や美術と医療をテーマとした抄読会を実施し、その知見を実践と併せて院内研究会等で発表した。
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