2007 Fiscal Year Annual Research Report
複統合性をめぐる北東シベリア・北アメリカ先住民言語の比較研究
Project/Area Number |
16320050
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
呉人 徳司 Tokyo University of Foreign Studies, アジアアフリカ言語文化研究所, 准教授 (40302898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 俊秀 東京外国語大学, アジアアフリカ言語文化研究所, 准教授 (70334448)
風間 伸次郎 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (50243374)
呉人 恵 富山大学, 人文学部, 教授 (90223106)
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Keywords | 複統合性 / 北東シベリア / 北アメリカ / 先住民言語 / 消滅の危機に瀕している言語 / 類型論 |
Research Abstract |
本研究は、北東シベリアと北アメリカ北西部の言語が有する複統合性に焦点をあて、複統合的言語における語とは何かという言語学の重要な問題に対しての新たな視点とその解明への鍵を提供し、類型論的比較研究を行なうことを目的とした。19年度には、メンバーの4人がそれぞれの研究対象地域に入り、現地調査を行ない、以下のような研究成果を挙げることが出来た。 呉人徳司は、ロシアのモスクワなどで二回に亘り現地調査を行ない、チュクチ語の母音調和、ヴォイス、複統合性について記述研究を進めた。その成果を学会誌などで論文として発表した。また、ロシアとフランスから研究者を目本に招へいし、『チュクチ語の分類辞典』(英語、フランス語、ロシア語訳つき)を共同で編集した。この辞典は700ページに及び、多くの用例を含んでいるので、教育と研究に大いに役立つと期待されている。21年度にすべての作業を終え、出版される見通しである。 中山俊秀は、カナダのバンクーバ島でヌートカ語の現地調査を通じて、文法の記述研究を行なった。そして、ヌートカ語の複統合性について日本と海外の学会で発表し、また論文として雑誌で発表した。 呉人惠は、ロシア連邦マガダン州で現地調査をおこない、コリャーク語テキストの分析をおこなうとともに、形態論、特に、関係節形成について調査するとともに、抱合にかかわる言語接触に関し考察を深めた。これらの成果はすでに刊行されたが、20年度に日本言語学会、国際人類学・民族学会において口頭発表される予定である。 風間伸次郎は、ロシアで数回に亘り現地調査を行ない、ナナイ語、ウデへ語の付属語について研究を進め、その成果を論文として雑誌で発表した。また、ソロンの民話ウデへ語、ウルチャ語の民話資料を4冊の本として出版した。
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Research Products
(5 results)