2004 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット・文字音声言語統合型日本語教育システムの地球規模の運用実験と評価
Project/Area Number |
16320063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
三輪 譲二 岩手大学, 工学部, 助教授 (60125664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今石 元久 県立広島女子大学, 国際文化学部, 教授 (80093574)
佐藤 滋 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (40137592)
川村 よし子 東京国際大学, 言語コミュニケーション学部, 教授 (40214704)
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Keywords | e-Learning / 日本語教育 / 日本留学試験 / 文章読解 / 音声聴解 / 発音評価 / 地球規模 / インターネット |
Research Abstract |
本研究では、いつでも、どこでも、だれにでも、手軽に利用可能なインターネット・文字音声言語統合型日本語教育システムを、iCampus(Integrated Campus using Advanced Multimedia Processing in a Ubiquitous Society)と名づけ、Java情報技術を統合して独自に開発した。また、Webでの地球規模の運用実験(http://www.sp.cis-iwate-u.ac.jp/icampus/)を行い、システムの評価を行った。 このiCampusシステムは、メディア教育開発センター(NIME)が無償配布しているexCampusを基本に、JSP(JavaServer Pages)を用いて独自で開発した。このシステムは、exCampusをベースとすることで、短期間でシステムを開発することができ、JSPを用いることにより、開発効率や拡張性を高めることができた。また、独自に開発したため、商用システムのような高額な導入費用が不要となり、不特定の利用者にも無料で公開することができた。さらに、システムと教材の開発者が一体となっているため、システムの改良に対して迅速な対応が可能となった。なお、このシステムは、(1)授業の動画及び電子化された資料の閲覧、(2)議論のための掲示板、(3)課題提出のためのレポート受付、(4)テストの出題・採点・評価、(5)アンケートの実施・評価などの機能を有している。 このiCampusシステムを用いて、2004年8月1日から、日本学生支援機構の著作権使用許諾を得て、日本留学試験の日本語(読解、聴解、聴読解)の模擬試験を、インターネット上で無料公開した。また、9月には、米国サンノゼ州立大学の学生12名による日本語(読解、聴解、聴読解)の模擬試験を実施し、2005年1月には、同大学の1名によるプレースメントテストを実施した。この結果、今回のシステムでは、即時に成績を評価でき、また、データベースで成績管理をしたことで、学習履歴や不得意な学習項目を、容易に知ることができ、文字・音声言語を統合した日本語語教育に有効であることが分かった。なお、今後、教材をさらに増やす必要がある。 また、2004年12月26日から、日本留学試験の模擬試験結果を、学生の所属する先生が、閲覧できる機能を公開した。この機能により、世界中の日本語の先生が、iCampusシステムを使用し、日本語教育のプレースメントテストやアチーブメントテストを自由に実施し、Excelなどで成績管理をすることが可能となった。 さらに、Webペースの発音評価では、Javaアプレットを用いた高度音声入力インタフェースを独自に開発し、学習者に優しい発音評価システムとすることができた。なお、発音評価の性能に対しても、次年度以降さらに改善していく必要がある。
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Research Products
(7 results)