2006 Fiscal Year Annual Research Report
英語学習者の語用論的能力育成に関する多元的情報サイトの構築
Project/Area Number |
16320074
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
岩井 千秋 広島市立大学, 国際学部, 教授 (60176526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
リナート キャロル 広島市立大学, 国際学部, 教授 (20195390)
横山 知幸 広島市立大学, 国際学部, 教授 (10191529)
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Keywords | 英語 / 語用論 / ストラタジー / 伝達能力 / EFL / インタラクション / 発話行為 / インターネット |
Research Abstract |
本研究は3年間の継続研究で、データ収集サイト構築と主とする研究基盤整備(H16)、それを用いた実証研究データの収集と分析(H17)に続き、最終年度は次の5つについて、研究成果の発表や論文の投稿を行った。 1 英語発話行為の語用論的効果についてNS-NNS対NNS-NNSインタラクションの比較(※NS:母語話者、NNS:非母語話者) 2 非英語圏における英語学習、英語使用に対する国際比較調査 3 「要求」「不平」の発話行為表現の発話プロセスについて 4 英語教材作成プロジェクト「地域性(ひろしま)に立脚した発信型英語力を養成するためのテキスト」 5 開発サイトの英語、および英語関連授業への応用と授業の活性化 得られた結果は多岐にわたり、研究発表は交付申請書(H18年4月27日提出)に記載したとおり4つの学会(うち国際学会2つ)に分散させ、それらの一部は論文として投稿(論文審査あり)した。 実証研究として本研究が特に重視したのが、上記1、2、3である。1と2については、4カ国(日、中、韓、伊)から総勢961名を対象に、2つのアンケート調査を行った。1に関係する調査は、語用論的問題を含む発話の判断を行う形式であったが、分析の結果、発話判断は文法的問題よりも語用論的問題に対して注意が向けられ易く、かつ英語熟達度よりも学習環境がより強く影響していることが分かった。2の関する調査は40項目からなるアンケート調査であったが、3カ国間(イタリアは比較対象から除外)で比較した結果、英語学習に対する動機の違いや国の英語教育政策についての意識の違いなど、興味深い相違点が明らかになった。3については、母語話者と日本人英語学習者の比較であったが、日常的な発話行為遂行に使用される方略そのものの違いと同時に、発話に対する表現上の微妙な差異が、非母語話者には決して容易でないことが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)