2005 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアと東南アジアを中心とする軍隊の歴史人類学的研究
Project/Area Number |
16320118
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 雅一 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (00188335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高嶋 航 京都大学, 文学研究科, 助教授 (10303900)
福浦 厚子 滋賀大学, 経済学部, 助教授 (90283548)
金 柄徹 亜細亜大学, 国際関係学部, 助教授 (30316905)
上杉 妙子 専修大学, 文学部, 非常勤講師 (90260116)
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Keywords | 軍隊 / 東アジア / 東南アジア / ジェンダー / 沖縄 / トランスナショナリテ / メディア / 教育 |
Research Abstract |
本研究は3年間を研究期間とし、その期間内に歴史人類学的視点から東アジア(日本を含む)と東南アジアを中心とする軍隊を、その社会・文化的文脈において理解することを目的とする。また、軍隊を通じてここの社会のあり方を考察する。その際、関連文献の収集、現地調査に基づく関係者へのインタビュー、関連行事への参加、定期的な研究会の実施などを活動の柱とした。 2005年5月に開かれた日本文化人類学会第39回研究大会では分科会「戦争と軍隊の研究<が/を>変える文化人類学」を組織し、成果の一部を報告した。代表者の田中は「なぜ、いま戦争と軍隊か?-在日米軍研究からみえてくるもの」を、分担者の金は「韓国社会と徴兵制-徴兵制度をめぐる認識と議論の現状」、上杉は「英国陸軍グルカ旅団におけるヒンドゥー教-国境を越える軍事労働雇用と軍隊 宗教を考える」、福浦は「社会と軍隊との関係-シンガポールにおける女性兵士と軍隊」を報告した。その後、2回京都で研究会を行った。さらに3名のイスラエル研究者によってイスラエルの軍隊や社会状況についての特別セミナーを京都で行った。 2006年2月に三沢市で、本研究成果の社会還元の一環として公開講演会を行った。二つの講演はどちらも英語であったが同時通訳のおかげできわめて活発な討議をおこなうことができた。コメンテータには三沢市市役所の職員や米空軍司令官なども加わった。翌日は航空自衛隊基地の見学を行い、自衛官にインタビューなどをした。二日目には国際セミナーと題し、4名の外国人研究者を交えて軍隊と地域社会についての研究を報告、意見の交流を行った。研究者のネットワーク形成の一環として、2006年9月に田中がイスラエルに赴き報告する。また2回目の国際会議を2007年末に京都で予定している。
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