2006 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアの地域経済統合と成長・所得分配・貧困削減-CGEモデルによる計量分析-
Project/Area Number |
16330037
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
江崎 光男 名古屋大学, 大学院国際開発研究科, 教授 (60029915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 博 名古屋大学, 大学院国際開発研究科, 教授 (40233506)
西村 美彦 名古屋大学, 大学院国際開発研究科, 教授 (10301219)
大坪 滋 名古屋大学, 大学院国際開発研究科, 教授 (40247622)
新海 尚子 名古屋大学, 大学院国際開発研究科, 助教授 (10377765)
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Keywords | 地域経済統合 / 自由貿易協定(FTAs) / 東アジア(中国・アセアン等) / 成長 / 所得分配 / 貧困削減 / CGEモデル / 世界リンク・システム |
Research Abstract |
プロジェクトの最終年にあたり、平成19年1月28日午前〜29日午前の1日半、名古屋大学大学院国際開発研究科において、本研究課題を標題とする国際ワークショップを開催し、3年間の研究成果を総括すると共に、報告論文を主たる内容にして研究成果報告書をまとめた。ワークショップの報告論文は、東アジアの地域経済統合と成長・分配・貧由に関するベトナム・中国・タイ・インドネシアのケース・スタディが4編、それらの統合版1編、その他関連論文が6編、合計11編である。研究成果報告書には、これまでの公表論文のうちから3編を加え、合計14編とした。、ワークショップには、日本側5名、中国から5名、ベトナムから2名、タイから1名、インドネシアから2名の大学関係者・研究者の参加を得た。 CGE世界モデルに基づくインパクト分析によれば、東アジアの地域経済統合(FTA、自由貿易協定)あるいは「東アジア経済共同体」は、一般に、域内各国の経済に対して正の成長効果を持ち、所得分配も改善し、従って貧困削減効果も正である。ただし、中国経済について若干異質の成長・分配効果が予想されている。それらは「東アジア経済共同体」が持つ正のポテンシャル(長期的効果)を示しているが、構造調整といった統合の影の要因をいかに克服するかが現実の課題である。しかしながら、FTAの成長・分配・貧困削減に対するインパク下は、国によりFTAのタイプにより強弱・正負があり、個々のケースで具体的な分析・評価が必要である。また、本研究に基づく今後の課題として、東アジアの地域経済統合と成長・分配・貧困に関する動学的な計量分析および将来展望が予定されている。
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Research Products
(6 results)