• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2006 Fiscal Year Annual Research Report

地域産業政策・都市政策が都市衰退にもたらしている影響の実証分析

Research Project

Project/Area Number 16330050
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

稲葉 陽二  日本大学, 法学部, 教授 (30366520)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 三橋 博巳  日本大学, 理工学部, 教授 (50059862)
中川 雅之  日本大学, 経済学部, 教授 (70324853)
田中 正秀  筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 助教授 (00350744)
Keywords地域産業政策 / 都市政策 / 都市衰退
Research Abstract

本研究の主題は、都市が経済的に衰退しているにもかかわらず、住宅の耐用年数が永いため、住民は転居しない、つまり、人口は減らない、という堅牢都市(Bricks and Mortar)モデルの実効性を検証し、あわせてその政策的含意を検討することにあった。
我々の研究では、日本でも、経済活動が衰退しているのに、人口が減少しない都市が数多くみられ、堅牢都市モデルが日本でも成立していることが確認された。また、それに加えて、こうした衰退都市では、技術水準(教育水準でみた人的資源の質)も低下することが実証された。こうした知見の政策的含意は、都市振興策としての住宅改善策はむしろ資源の適正な配分を損なう恐れがあるというものである。
しかし、同時に実施した自治体アンケートによれば、都市の振興策は、人口10万人以上の都市とそれ以下の都市の間には顕著な違いがみられた。人口10万人以上の都市では中心市街地の活性化は優先施策であるが、人口10万人以下の都市では、中心市街地の活性化策は、振興策としての優先度は低い。また、長野県須坂市におけるフィールド調査によれば、中心市街地は、商店の閉店→空き家、というプロセスを越えて、宅地化の傾向が見られる。また、超長期には地方都市では、経済活動の低下に伴い、人口の減少もみられ、堅牢都市モデルは短期的には妥当しても、長期的には結局、市場の原理が働いていることが伺われた。
こうした成果の意味するところは、次のとおりである。短期的な視野での人口減少対策として大都市で実施される住環境改善策は資源配分の観点から望ましくないかもしれないが、長期的な視野に立って中小都市で実施される住環境改善施策は、都市の経済力維持の観点から一定の効果があるかもしれない。

  • Research Products

    (5 results)

All 2007 2006

All Journal Article (5 results)

  • [Journal Article] ソーシャル・キャピタルからみた大都市圏の特性2007

    • Author(s)
      稲葉 陽二
    • Journal Title

      政経研究 第44巻第1号(近刊)

  • [Journal Article] 地方中小都市からみた堅牢都市モデルの妥当性-長野県須坂市のケース2007

    • Author(s)
      稲葉 陽二
    • Journal Title

      日経研月報 2007年3月号

      Pages: 14-20

  • [Journal Article] 地方中小都市の都市振興策-都市間格差是正の視点-2007

    • Author(s)
      稲葉 陽二
    • Journal Title

      日経研月報 2007年1月号

      Pages: 18-27

  • [Journal Article] 都市振興策にみる都市間格差-市役所アンケート調査に基づく考察2006

    • Author(s)
      稲葉 陽二
    • Journal Title

      政経研究 第43巻第3号

      Pages: 376-393

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] 都市空間構造2006

    • Author(s)
      中川 雅之
    • Journal Title

      住宅都市経済 No.59

      Pages: 40-43

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi