2004 Fiscal Year Annual Research Report
中国企業経営の文化的土壌と技術移転-『中国社史目録』編纂を基礎として-
Project/Area Number |
16330067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
金丸 裕一 立命館大学, 経済学部, 助教授 (80278473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 亨 信州大学, 人文学部, 教授 (10143520)
奥村 哲 東京都立大学, 人文学部, 教授 (80144187)
萩原 充 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (20180804)
富澤 芳亜 島根大学, 教育学部, 助教授 (90284009)
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Keywords | 中国経営史 / 中国技術史 / 中国工業史 / 社史 / 技術移転 |
Research Abstract |
今年度は、研究代表者及び分担者が、個人的に実施する研究・調査活動が中心となった。すなわち、金丸・久保・富澤・奥村は、主に中華人民共和国各地の資料館・図書館などで技術史・科学史・経営史関係の各種資料を蒐集して、今後の研究とりわけ未整理のまま放置されている感もある中国社史研究に対するサーベイの準備を行った。 また、日本国内において保存される各種素材、たとえば戦前期発行の経済雑誌や新聞のみならず、工業系雑誌の中に記録された中国の技術・経営問題に対する本格的調査の開始も、今年度の研究実績の特色である。工学部系統の図書館において、既に「役立たない」情報であるがゆえに粗雑な扱いを受けているようにも思われた数多くの二次史料の中に、当該時期中国に関する貴重な記録が残されていた事は、予想以上であったと思う。これらについては、整理がつき次第、金丸が中心となって目録化して、適宜公表する準備を行っている。外務省外交史料館・防衛庁防衛研究所などにおける史料に比して、雑誌資料に対する史料批判を経た上での中国研究への運用といった作業は、旧来は地味であるが故にあまり実践されていなかったと思われる。われわれの行動を通じて、ある種の「見本」的な事例が形成されると考えている。 さらに日常的な活動として、今年度は3回にわたって開催された「中国企業史研究会」の研究会活動をあげておく。これは研究代表者・分担者のみならず、本研究課題に対して関心を抱く人々に公開され、その情報は毎回、いくつかの研究関連ホームページで予告された。そして、滋賀県草津市、東京都千代田区を会場に、幾つかの先進的内容の研究報告がなされ、活発な議論が展開した。これは、来年度以降に開催されるシンポジウムに向けた基礎となるばかりではなく、当該分野に関心を抱く研究者、とりわけ若手研究者の発掘と育成につながる活動であると考えている。 これらの初年度における成果を基礎に、二年度目以降においても旺盛なる活動を進める所存である。
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Research Products
(11 results)