2004 Fiscal Year Annual Research Report
英国・日本における古書店街の比較社会学的研究-まちづくり思想の相違について
Project/Area Number |
16330101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Edogawa University |
Principal Investigator |
大内 田鶴子 江戸川大学, 社会学部, 教授 (80327238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 弘夫 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (60156875)
熊田 俊郎 駿河台大学, 法学部, 教授 (10195521)
浦野 正樹 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20160335)
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Keywords | 本 / まちづくり / 古書 / 神保町 / ヘイ・オン・ワイ |
Research Abstract |
平成16年度は、研究者相互のテーマのすり合わせと確認、研究内容・調査項目の絞込みを行い、研究分担者の役割と位置付けを確認するとともに一部可能なところから実地調査に入った。具体的には次のような活動を行なった。 (1)文献探し、文献整理など基礎を整えた。 (2)8月17日から27日まで、現地イギリスにおいて、ウェールズとヘイオンワイの概要を調査し、イギリスの古書とまちづくり関係の文献を探した。この成果は皆吉淳平「ヘイ・オン・ワイ現地調査の成果報告」にまとめた。ケンブリッジ大学図書館日本部長にヒアリングを行なった。 ここから明らかになったことは、ヘイ・オン・ワイの図書の供給元が大学や公共図書館であること、神保町は図書の供給先が大学や公共図書館であることの違いである。図書流通の川上・川下に例えれば、神保町は一番市場を持つ川上、ヘイ・オン・ワイは最終消費者に届ける川下であった。次年度においては、イギリスにおける川上的存在のロンドン、チャリング・クロス・ロード周辺の調査が必要である。 (3)11月1日、神保町在住の福持貞孝氏に、タウン誌「本の街」に寄稿されてきた内容についてヒアリングを行なった。この調査からは、神保町の書籍産業複合体の源流が江戸時代へと繋がっていることの示唆を得たことである。 (4)1月8日、ケンブリッジ大学図書館日本部長小山騰氏に依頼し、慶応大学三田校舎において、「図書館員からみた神田神保町とヘイ・オン・ワイ」の講演を行なった。
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