2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16330114
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
前田 忠彦 統計数理研究所, データ科学研究系, 助教授 (10247257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂元 慶行 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (50000211)
中村 隆 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (20132699)
土屋 隆裕 統計数理研究所, データ科学研究系, 助教授 (00270413)
松本 渉 統計数理研究所, データ科学研究系, 助手 (10390585)
星野 崇宏 東京大学, 大学院総合文化研究科, 講師 (20390586)
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Keywords | モード効果 / 共変量調整 / 有意抽出 / 無作為抽出 / インターネット調査 / 自記式調査 / 郵送調査 / 傾向スコア |
Research Abstract |
本研究の目的は,同一集団に複数の調査方式を併用して行った調査(混合モード調査)を集計する際の加重集計の具体的な手続きを考案し,これを実データに適用することを通じて手続きの有効性を検証することである。特に自記式調査方法である郵送法または留置法と近年発展が著しい(電子的な自記式調査としての)ウェブ調査に着目する。 平成18年度は,大別して,1)共変量調整の考え方に基づく加重集計によって,異なる調査モード間の近似する方法論,特に有意抽出標本への調査から無作為抽出標本による調査への近似を実装する方法の検討,2)ウェブ調査実施上の諸問題とその性質,特に精度管理の面に関する検討,を行った上で,3)3年間の研究成果の総括として異なる調査モードで行った調査結果を統合する方法論について総合考察を行った。 1)の主たる成果は星野・前田(2006)にまとめた。ここでは傾向スコアによる共変量調整が有意抽出標本から無作為抽出標本への近似としてうまく働くための条件を考察し,共変量の適切な選択がキーになることを実証し,適切な選択のための4つのステップを提案した。2)については主に平成17年度中に実施した複数の登録者集団に対するウェブの比較実験調査の精度評価を行い,有意抽出標本に対する調査として調査手続き自体の品質管理の指標(ログ解析などによる完答率など)の重要性を指摘した。 3)の総合考察では,目的項目を問わずに有効な複数調査モードからの情報の統合法を考察することは難しいのが現実であるが,性質の異なる調査対象者集団からの情報統合のために必要な条件を整理することはできるとの結論を見た。
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Research Products
(6 results)