2005 Fiscal Year Annual Research Report
フィールドの語りをとらえる質的心理学の研究法と教育法
Project/Area Number |
16330131
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 洋子 京都大学, 教育学研究科, 教授 (20123341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝上 慎一 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 助教授 (00283656)
矢守 克也 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80231679)
佐藤 達哉 立命館大学, 文学部, 助教授 (90215806)
松島 恵介 龍谷大学, 社会学部, 助教授 (50310123)
松嶋 秀明 滋賀県立大学, 人間文化学部, 専任講師 (00363961)
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Keywords | 質的研究 / 語り / 心理学研究 / インタビュー / 物語 / ナラティブ / 文化心理学 / 教育方法 |
Research Abstract |
質的心理学の研究法と教育法の体系化を目的に、ナラティヴ(語り・物語)アプローチによるアクション・リサーチを行った。本年度は「2質的心理学の研究方法論B:語りデータをどのように分析し、論文にまとめるか」をテーマにして、質的心理学研究を実践しつつ学びあう「渦」を共同生成するため、多様なプロジェクトを企画した。 1)「共同研究会」「公開講演会」の開催 2005年4月25日、Philippe WALLON氏を招聘して日仏共同研究会と公開講演会、「この世とあの世のイメージ」「描画行為プロセスのコンピュータによる自動分析」(京大)を開催。8月3日、「他者の老い(木下康仁)」(京大)を、11月30日、Dagmar Strohmeier氏を招聘し、「オーストリアの学校の子ども社会」(京大)を開催。12月4日、「生徒指導の語り(松嶋秀明)」「障害の意味の長期的変化と短期的変化の比較研究(田垣正晋)」(京大)を開催。2006年3月20日、日本発達心理学会(九州大学)「質的研究の教育法の新たな展開」シンポジウム企画など、先端的な研究を発表・討論する場をつくった。 2)文献講読会の開催、3大プロジェクトの展開 2005年6月19日、"Narrative Analysis"読書会(京大)。12月3日、"Healing Plots"読書会(京大)を開催し、若手研究者と大学院生の共同学びの場をつくった。 また、研究分担者は3大プロジェクトを役割分担し、全体計画を作成しつつ、各自の主体性と専門性を生かして積極的な活動を展開した。研究会や文献講読会の内容は、共同研究者間で「共同知」として蓄積できるようにした。 I研究会:研究会やWSや講習会など若手や大学院生も含む多種の研究会を開催し、質的研究の「渦」をつくった。 II文献:文献講読会の開催、文献検索と文献収集、文献資料データ・ベースの作成を行い、質的研究の情報拠点をつくった。 III国際ネット:国際交流、国際的・学際的ネットワークの形成、HPとMLの作成により、質的研究の国際的・学際的拠点をつくり、積極的に情報発信を構築した。http://www.k2.dion.ne.jp/~kokoro/quality/ 3)「ナラティブデータ分析合宿」の開催 2005年7月16日・17日、兵庫県飾磨郡家島町にて若手研究者を中心に、「資料の呈示」「議論の展開方法」に焦点化した実践的な検討会を行った。クローズドな設定でデータを共有しながら議論を行うことにより、分析手法を共同で探索的に学ぶ場をつくった。
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Research Products
(60 results)