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2004 Fiscal Year Annual Research Report

行動遺伝学の手法を援用したパーソナリティ理論の構築に関する研究II

Research Project

Project/Area Number 16330133
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

大野 裕  慶應義塾大学, 保健管理センター, 教授 (70138098)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 安藤 寿康  慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30193105)
木島 伸彦  慶應義塾大学, 商学部, 助教授 (10317290)
Keywordsパーソナリティ / 遺伝と環境 / 双生児法 / ビッグファイヴ / フォートフル・コントロール / 行動遺伝学
Research Abstract

パーソナリティ特性の因子構造については、Eysenckの3因子説、Costa & McCraeらの5因子説、Cloningerの7因子説など、さまざまな理論が乱立している。こうした理論の不一致の主たる原因の一つは、これらがいずれも表現型について扱っており、その背後にある遺伝構造まで検討していないからである。本研究では、双生児法を用いた行動遺伝学の手法を用いて、パーソナリティ構造の5因子モデルの遺伝的妥当性と、関連するパーソナリティ尺度の遺伝構造について検討し、より普遍的なパーソナリティの成立過程を検討するためのモデルの構築をめざす。
本研究は主として次の三つのサブテーマから成り立つ。
(1)NEO-PI-Rのサブスケールの遺伝因子分析:外向性、神経質、開放性、勤勉性、協調性の5次元はそれぞれ6つの下位尺度(facet)からなる。全30facetで遺伝相関と環境相関をもとにそれぞれ多変量遺伝因子分析を行ったところ、遺伝レベルでは表現型の5次元におおむね対応する5因子が抽出された。しかし環境については4次元が抽出された。このことからいわゆるBig Fiveは遺伝構造をおおむね反映したものといえる。ただし複数の次元にまたがった遺伝負荷を見いだした下位尺度もあった。また遺伝構造と環境構造にズレがあることも、パーソナリティの形成に及ぼす遺伝と環境の相互作用を考える上で重要な知見である。
(2)Effortful Controlの遺伝構造の分析: RothbartのEffortful Controlの遺伝率は、総得点で49%、下位尺度では32〜45%程度であり、下位尺度どうしの遺伝相関は高かった。このことからeffortful controlは遺伝的にまとまった一つの次元を形成している可能性が示唆された。
(3)Behavioral Inhibition System (BIS)とBehavioral Activation System (BAS)の遺伝分析: BISでは相加的遺伝と非共有環境からなるモデルが最適、BASでは家族的類似性が相加的遺伝によるものか共有環境によるものかの区別はできなかった。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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