2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16330156
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Research Institution | Miyazaki Municipal University |
Principal Investigator |
王 智新 宮崎公立大学, 人文学部, 教授 (10265035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 直樹 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50251567)
藤澤 健一 福岡県大学, 人間社会学部, 助教授 (00301812)
広瀬 義徳 松本短期大学, 幼児教育学科, 助教授 (90352822)
石 純姫 苫小牧駒沢大学, 国際文化学部, 助教授 (60337102)
蘇 林 北海学園北見大学, 商学部, 助教授 (00364274)
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Keywords | 植民地教育 / 皇民化教育 / 奴隷化教育 / 教育ヘゲモニー / オーラル・ヒストリ / 中国 / 韓国 / 台湾 |
Research Abstract |
日本の植民地教育の全貌の解明を目的とした本研究は二年目にあたり、初年度の研究をさらに掘り下げて下記のような調査と研究を実施してきた。 1、安東教育事件を中心に研究調査をした。1936年冬から1937年春にかけて、東北の愛国知識分子を逮捕し弾圧を加えた事件である。教育界が多くの被害を受けたため安東教育事件と呼ばれている。日本における日本植民地史研究においては、被害と抵抗についての事実解明が遅れ、植民地支配政策の基本性格の明確化が十分に行われていないことを鑑み、本事件の調査に着手した。地元の研究者グループと協力して進めることを通じて、被害と抵抗の事実解明を進め、植民地支配政策の基本性格を明確化していく。(1)東北民衆抗日救国会(北平救国会)を中心とした中国人民の抗日運動史の解明と、(2)安東教育事件を中心とした中国人民の被害史の解明を軸にして行う。 2、韓国についての実態調査は、方法論の模索をしながら、一回目の調査に続いて、韓国在住者と在日方々を対象者アンケート調査とを聞き取り調査を行い、植民地教育の受ける側の当事者を中心に展開する作業は、韓国学者と協力しながら、着々と進められた。 3、韓国・台湾の関係者を迎えて、沖縄にて台湾植民地における植民地教育資料と調査のワークショップを行い、研究の打ち合わせと意見交換をした。 4、内モンゴル居住の植民地教育体験者への聞き取り調査の継続、資料の整理を開始した。 5、中国側の研究が進み、『日本侵華教育全史』(全4巻)の出版を受けて、中国の研究動向と植民地教育研究の問題と課題、今後の展望、さらに東アジア三カ国の協力の可能性等について、会合をもち、中国の学者と突っ込んだ議論をした。 6、台湾・香港・韓国などの学者と協力しながら、調査対象、人物・事件にさらに絞り込み、三年目の調査研究と成果のまとめに移行していく。
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Research Products
(6 results)