2004 Fiscal Year Annual Research Report
学習者の学びに基づく21世紀型の教科教育課程の開発的研究
Project/Area Number |
16330182
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中原 忠男 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90034818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角屋 重樹 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (80136027)
池野 範男 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10151309)
吉田 裕久 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (80108373)
磯崎 哲夫 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90243534)
小山 正孝 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (30186837)
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Keywords | 教科教育課程 / カリキュラム構成 / 米のスタンダード / 英のナショナルカリキュラム / 学習指導要領 |
Research Abstract |
本年度は研究の第1年次であり、次の2つのことを目的として研究を進めた。 1.数学、理科、社会科に国語語、外国語を加えた5教科について、我が国の教科教育課程の構成原理や構造を歴史的に分析・考察し、その変遷を明らかにする。 2.アメリカ、イギリスにおける5教科の代表的な教科教育課程の構成原理や構造を明らかにする。 1については、我が国の5教科の戦後の学習指導要領を分析・検討して、それぞれの教科の構成原理を導き出した。例えば、算数・数学については、次のような構成原理を指摘することができた。 A.目的について A1.人間主義 A2.実用主義 A3.文化主義 B.内容選択配列原理 B1.系統-経験 B2.論理-心理 B3.現代-歴史 B4.構造-累積 B5.分化-統合 この枠組みに基づいて、戦後の学習指導要領の変遷を特徴づけた。 なお、理科についてもほぼ同様の構成原理を指摘することができた。しかし、国語、社会科、英語については、目的に関しては上記の原理が適用できるが、内容の選択配列については、それぞれの教科における原理も導き出された。 2については、アメリカのスタンダード、イギリスのナショナルカリキュラムを主たる研究対象とすることとし、それぞれの国に出かけて、最新の資料を入手し、それらのカリキュラムの構成原理を抽出した。その結果、日本と同様に、算数・数学と理科については、ほぼ上記の枠組みで分析できるが、英語、社会科は難しいことがわかってきた。例えば、算数・数学の目的については、スタンダード、ナショナルカリキュラムともに、人間主義、実用主義、文化主義の全てが掲げられているけれど、中でも実用主義に重きが置かれていることが指摘できた。
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