2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永友 清和 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (90172543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山根 宏之 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (10230517)
宮本 雅彦 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (30125356)
金子 昌信 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (70202017)
落合 啓之 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (90214163)
古閑 義之 福井大学, 工学部, 助教授 (20338429)
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Keywords | 共形場理論 / リーマン面 / モジュライ空間 / 頂点作用素代数 / テンソル圏 / Verlinde公式 |
Research Abstract |
点付きリーマン面のモジュライ空間上の共形揚理論の構成を目的とする研究を実施した。平成16年度は,種数が1のリーマン面のモジュライ空間上の共形場理論を構成すると同時に,主たる対象である共形ブロックの構造を解析するために必要となる代数的手法の開発を行った。特に代数的側面に関しては,無限次元の代数とそれに付随する有限次元代数の表現の圏の同値性を確立し,その方法は,共形場理論に限らず,広い応用を持つことが期待される。一方,楕円曲線上の共形場理論の構成に関しては,楕円曲線の退化を実際に構成した。複素構造の変形を記述する小平-スペンサー類を表現するベクトル場をWeierstrassのゼータ関数を用いて表示することにより,そのベクトル場の定義する接続に関する平坦接続として共形ブロックが定義されることが明らかになった。これにより,共形ブロックの特別な要素として知られている種々の代数系の指標のなすベクトル空間がモジュラー群の作用をもつ理由が明らかになった。さらに来年度以降の研究実施に向け,代数曲線上の共形場理論の枠組みの構成に関する研究を続けている。特に,期待される結果であるモジュラー関手の構成に成功した後に得られるテンソル圏の構造の一般論を構成するためにモジュラー関手とテンソル圏に関する研究の準備を行った。モジュラー関手,テンソル圏,モジュラーなテンソル圏は最終的にはIntertwining operatorの空間の次元を記述するフュージョン係数を決定するVerlindeの公式を自動的に導く。これにより,指標のモジュラー不変性により種々のモジュライ空間の不変量を計算することが可能となった。
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Research Products
(6 results)