2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340007
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永友 清和 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (90172543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 昌信 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (70202017)
松村 昭孝 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60115938)
宮本 雅彦 筑波大学, 理工学群数学系, 教授 (30125356)
古閑 義之 福井大学, 工学研究科, 准教授 (20338429)
山根 宏之 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (10230517)
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Keywords | 共形場理論 / 点付きリーマン面 / モジュライ空間 / モジュラーなテンソル圏 |
Research Abstract |
当該研究改題においては点付きリーマン面上で共形場理論を構成した。点付きリーマン面が与えられたとき,頂点作用素代数から座標変換則をもつカレントLie代数を構成し,それを用いて,余不変量の空間をリーマン面上の層として構成した。Zhuの有限性条件のもとではファイバーに現れるstalkは有限次元である。すなわち,連接層が構成された事になる。さらにこの連接層は,頂点作用素代数のVirasoro元に由来する平坦接続をもつので局所自由層,つまり,ベクトル束になる。考察する頂点作用素代数がrational,つまり,完全可約である場合には,指定した点が4点以上のリーマン面の余不変量の次元を射影空間に3点を与えた余不変量の空間の次元で表現する因子化の定理を得た。 一方,Zhuの条件をみたすが完全可約でない頂点作用素代数の研究を行った。その典型例がW代数であり,現在,その性質を集中的に研究している。W代数は完全可約でないのでその既約表現以外に,indecomposableな表現をもつ。この表現は具体的に構成され射影加群であると予想される。射影性が証明されれば,すべてのExt群が計算され表現論が本質的に理解されたことになる。W代数は2以上の自然数をパラメータpとするが,p=2のときその表現の圏は,restricted quantum group Uq (sl(2))q=iの表現の圏と圏同値である事が知られている。本研究で,この事実に注目して結び目の不変量を構成した。この成果が得られた背景には,restricted quantum groupの表現の圏がribbon圏であることがある。
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Research Products
(4 results)