2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今野 一宏 大阪大学, 理学研究科, 教授 (10186869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 三平 大阪大学, 理学研究科, 教授 (90117002)
遠藤 久顕 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (20323777)
難波 誠 大阪大学, 理学研究科, 教授 (60004462)
徳永 浩雄 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30211395)
島田 伊知朗 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10235616)
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Keywords | 代数曲線束 / 退化 / モーデル・ヴェイユ格子 / スロープ / コンパクト化 / 超特異K3局面 |
Research Abstract |
研究初年度であることを考慮して,研究計画に沿って主に問題点の検討および資料収集に重点を置いた研究を行った.代表者は,有理曲面が有する高種数代数曲線束に対して,その一般ファイバーのクリフォード指数毎にスロープ下限を与える不等式を確立した.また,スロープが6未満の非超楕円曲線束を有する有理曲面に対して相対標準環の構造を研究し,相対標準像自身が相対標準モデルであること,および関係式が2次のみであることなどを示した.さらに一般ファイバーのクリフォード指数を固定したとき,モーデル・ヴェイユ階数が最大となる場合を詳細に調べ,モーデル・ヴェイユ格子の構造を付随するディンキン図形と共にすべて決定した.また,分担者によって以下のような研究が行われた. ●楕円曲面のモーデル・ヴェイユ群上の一次方程式の可解性について考察し,その結果を二面体被覆の研究に応用した. ●超楕円的分裂族について,堀川指数や難波数などの分裂保存量を研究した.またそれを用いて,種数3の超楕円的原始ファイバー芽を確定した. ●正標数の超特異K3曲面を研究し,標数が奇素数の代数閉体上の超特異K3曲面は射影平面の2重被覆として表されることを示した.標数2の代数閉体上のあるタイプの偏極をもつ超特異K3曲面のモジュライ空間上に,アルチン不変量によるストラティフィケーションを構成した. 平成16年11月29日から12月2日まで早稲田大学理工学部で研究集会「代数幾何と位相幾何の周辺」を開催して研究成果の一部を公表し,資料収集に努めた.
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Research Products
(5 results)