2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340008
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今野 一宏 Osaka University, 理学研究科, 教授 (10186869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 誠 追手門学院大学, 経済学部, 教授 (60004462)
足利 正 東北学院大学, 工学部, 教授 (90125203)
徳永 浩雄 大阪大学, 首都大学東京・都市教養学部理工学系, 教授 (30211395)
島田 伊知朗 北海道大学, 大学院理学研究院, 准教授 (10235616)
吉原 久夫 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60114807)
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Keywords | 代数曲線束 / 局所符号数 / 分岐被覆 / 標準サイクル / スロープ / ガロワ点 |
Research Abstract |
研究代表者は2次元正規特異点の解消空間において,特異点の幾何種数を運ぶ有効因子であるコホモロジカルサイクルを考察した.数値的Gorengtein特異点の場合,標準サイクルとコホモロジカルサイクルが一致するための必要十分条件は特異点がGorensteinである場合に限ることを証明した.特に,弱楕円型特異点については標準サイクルの鎖連結曲線による分解の一部がコホモロジカルサイクルの鎖分解を誘導することが判明した.また,3次元射影空間内の非特異曲面上の有理関数に対して,その最小種数や最小スロープを考察し,最小値を実現する関数は曲面が直線を含むか否かで区別され、ある直線からの線形射影に対応することを明らかにした.曲面の次数が5あるいは6の場合は,この一般的なルールに従わないような関数が存在し得ることを発見したが,これらの場合にも曲面の定義方程式が著しい制限を受けることを示した. 研究分担者によって以下のような研究が行われた. ・閉リニマン面の自己同型群に関する定理の別証明をあたえ,その応用として,複素射影直線のガロア分岐被覆に関する同値問題を解いた. ・退化代数曲線束のフアイパー芽に対するエータ不変量を経由する局所符号数に対して,その安憲還元芽の持つ同種の符号数との比較公式を与えた.それはファイバー芽の位相モノドロミー情報を用いて明示的に与えられる. ・従来知られていた,4次対称群,5次交代群に関するversal被覆が互いに同変双有理同値でないことを証明した. ・数体上定義された特異K3曲面の超越格子の理論をもとに,次数6の数論的Zariski対の例を構成した. ・特異点を持つ平面有理曲線についてガロワ点の個数は最大3個であり,またガロワ群としては正多面体群の5種類すべて現れることを示した。
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Research Products
(5 results)