2007 Fiscal Year Annual Research Report
複雑な統計モデルでのノンパラメトリック推測法の改良とその応用の研究
Project/Area Number |
16340026
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前園 宜彦 Kyushu University, 大学院・数理学研究院, 教授 (30173701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 誠一 九州大学, 大学院・経済学研究院, 教授 (90037284)
小西 貞則 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (40090550)
中井 達 九州大学, 大学院・経済学研究院, 教授 (20145808)
百武 弘登 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (70181120)
内田 雅之 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (70280526)
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Keywords | カーネル型推定量 / 確率点推定 / 黄金双対 / 関数データ解析 / 非線形混合モデル / マルコフ過程 / 統計的漸近理論 / 拡散過程 |
Research Abstract |
本研究では複雑な統計モデルでのノンパラメトリック推測法の改良とその応用の研究を行なっており、最終年度である本年度はこれまでの研究成果を発展させて、以下の研究成果が得られた。 1.カーネル法に基づく確率点推定量の漸近分布への収束のオーダーを求め、同時にバンド幅に依存したエッジワース展開を求め、その厳密な数学的証明を与えた。 2.これまでに得られていたエッジワース展開に基づく信頼区間の構成法と同等の精度を持つが簡便である方法を提案し、その妥当性を示した。 3.二次動的最適化において双対問題を導入し、最適解のフィボナッチ相補性および黄金性を導いた。 4.超高次元データからの有効な情報抽出のために、ベクトルデータの各成分値を離散時点観測データとして捉え、非線形モデリング手法を適用して関数化処理した関数データ集合に基づく分析法を提案し、その有効性を示した。 5.マルコフ過程に関連する多段決定過程に関して、出力を考慮したモデルにおいて最適政策と最適政策のもとで得られる総期待利得についての数学モデルを構築した。 6.繰返し測定データに対する非線形混合モデルにおけるパラメータの信頼領域を近似的に構成し、シミュレーションにより近似精度を検証した。 7.エルゴード的拡散過程に対して、閾値を設定して、その閾値より小さい値は観測されない閾値付きエルゴード的拡散過程モデルについて研究した。その成果として、拡散過程モデルから得られた離散観測データに基づいて、ドリフトパラメータと拡散係数パラメータの推定量を構成し、それらの一致性及び漸近正規性を示すことができた。
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Research Products
(11 results)