2006 Fiscal Year Annual Research Report
群作用をもつ多様体上の微分方程式系の研究とその応用
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16340034
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大島 利雄 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50011721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
織田 孝幸 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (10109415)
松本 久義 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (50272597)
寺田 至 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (70180081)
関口 英子 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (50281134)
関口 次郎 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (30117717)
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Keywords | ルート系 / 確定特異点 / 超幾何微分方程式 / 完全積分可能量子系 / Verma加群 / 積分幾何 / Whittaker模型 / 表現論 |
Research Abstract |
ルート系の間の準同型写像の同型類の完全代表系が拡大Dynkin図式を用いて記述できることを示し,ルート系の部分系の完全な分類表を作成して,各部分系の種々の特徴を明らかにした. 確定特異点型より少し広いクラスの偏微分作用素を定義し,それを成分とする行列のなす環の構造を研究し,スカラーに近い一つの作用素と可換な作用素に対し,Harish-Chandra同型の拡張を定義した.常微分方程式におけるFrobeniusの方法を拡張して解の構成をこの環に対して与え,表現論や量子化積分系に現れる具体的な方程式の解の性質を調べた. 実簡約リー群の極大ベキ零部分群の指標からの誘導表現に実現されるWhittaker実現の緩増大ベクトルがHeckman-Opdamの超幾何関数の合流操作から得られることを明らかにした.Bessel型の合流操作についても考察した. 古典ルート型の完全積分可能量子系の分類の予想を与え,適当な条件下で証明した.分類された全ての場合に対し,可換な高階作用素の具体形を与え,完全積分可能性を示すとともに,応用上役に立つ一意性などの結果を得た.また,古典極限をとることにより,完全積分可能力学系とその完全積分の具体形も与えた. 任意の簡約リー環の有限次元忠実表現の双対写像と,無限次元表現への作用を考察することにより,固有多項式や最小多項式の概念の一般化と量子化を行ってそれを決定し,それに基づいて任意の簡約Lie環のスカラー型一般Verma加群の零化イデアルの生成元をパラメータが一般の場合に具体的に構成して,積分幾何へ応用した.
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Research Products
(1 results)