2007 Fiscal Year Annual Research Report
群作用をもつ多様体上の微分方程式系の研究とその応用
Project/Area Number |
16340034
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大島 利雄 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50011721)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
織田 孝幸 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (10109415)
小林 俊行 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (80201490)
松本 久義 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (50272597)
関口 英子 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (50281134)
寺田 至 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (70180081)
|
Keywords | 解析学 / 表現論 / 超幾何関数 / 対称空間 / 不確定特異点 / 境界値問題 |
Research Abstract |
・Heckman-Opdamの超幾何系の有限な特異点を無限遠の特異点に合流させた不確定特異点型方程式を分類し,大域的な緩増加解が合流の過程と極限において常に一次元であることを証明した。 これはWhittaker模型の一意性定理の拡張および新たな証明とみなせる。さらにHeckman-Opdamの超幾何関数の極限として,具体的にToda系などを含む合流型多変数超幾何微分方程式の解を与え,その接続公式を求め,不確定特異点の方向には解の絶対値が非常に早く減少することを示した。 ・Heckman-Opdamの超幾何系を1次元の特異集合に制限した常微分方程式を調べ,A型のある場合は一般超幾何,BC型のある場合はSimpsonの分類したeven familyとなることをaffine Hecke環の表現の解析を用いて示した。 ・Heckman-Opdamの超幾何関数は,Riemann対称空間の球関数の拡張と考えられるが,さらにそれらを擬Riemann対称空間にあたる場合に拡張したものを定義し,解の次元や接続公式を具体的に与えた。 ・Riemann対称空間の種々の境界に対する境界値問題を扱い,Poisson変換の像を特徴づける微分方程式系を,対称空間に応じた具体的な行列型微分方程式で表示した。 これは古典的なHua方程式の拡張であり,Hua方程式の意味が明らかになった。
|
Research Products
(5 results)