2004 Fiscal Year Annual Research Report
マルチウェーブレット・フレームとその調和解析への応用
Project/Area Number |
16340035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新井 仁之 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (10175953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勘甚 裕一 金沢大学, 工学部, 教授 (50091674)
立澤 一哉 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80227090)
吉田 朋広 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (90210707)
中村 周 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50183520)
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Keywords | ウェーブレット / 視覚情報処理 / 明暗の錯視 / カフェウェール錯視 / ウェーブレットフレーム / 直交関数系 / フィルタバンク |
Research Abstract |
本年度の主な研究実績を記す。本年度はウェーブレット、調和解析、その関連分野に関する研究成果を得た。ウェーブレットについては、代表者である新井仁之により、その視覚情報処理への応用およびウェーブレットフレームの線形代数的な研究についていくつかの成果を得た。前者については、新井により以前にマキシマルオーバーラップ双直交ウェーブレットをベースにした多重解像度解析に、視覚特性をモデル化した非線形情報処理を加えたフィルタバンクを設計していたが、今年度はそれにさらに改良を加えた。これを用いてカフェウェール錯視の研究を行った。この錯視については従来単純なフィルタ処理で解析されていたが、今回の研究によりそれだけでは不十分であり、今回研究代表者の設計したフィルタバンクにより解析により、ねじれ紐あるいはそれに類似のものとの関連が明確になった。これを含む成果は和文の論説にまとめたほか、現在英文の論文にもまとめ投稿予定である。またウェーブレットフレームを計算機に実装するために、線形代数の枠組みで展開できる理論を作った。次年度以降これをさらに発展させ、計算機シミュレーションを行う予定である。このほか、分担者では勘甚裕一が直交関数系に関する作用素の研究で成果を得た。立澤一哉はウェーブレットの考え方に基づいて荷重つきソボレフ・リーブ・シリング型の不等式を証明し、その固有値問題への応用に関する成果を得た。吉田朋広は統計学における漸近展開について成果を得た。
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Research Products
(6 results)