2005 Fiscal Year Annual Research Report
解析関数空間上の作用素の構造とその不変部分空間の研究
Project/Area Number |
16340037
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
泉池 敬司 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80120963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽鳥 理 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70156363)
古谷 正 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (90018648)
中路 貴彦 北海道大学, 大学院理学研究科, 教授 (30002174)
林 実樹広 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40007828)
大野 修一 日本工業大学, 工学部, 助教授 (20265367)
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Keywords | 解析関数空間 / 不変部分空間 / ハーデイ空間 / 有界解析関数環 / 合成作用素 / トラース公式 / 荷重解析関数空間 |
Research Abstract |
研究代表者は共同研究で次の研究成果を得た。 1.1変数のハーデイ空間上で、ハンケル作用素の積がハンケル作用素のコンパクトな摂動となるときの特徴づけを与えた。2.1変数のバーグマン空間の不変部分空間において、その内部空間が極大になるときの、新しい特徴づけを与えた。3.単位開円板上の有界解析関数環において、合成作用素の差の本質ノルムの上界と下界の評価式を与えた。また、加重合成作用素の差がコンパクトになるときの特徴づけを与えた。そして加重合成作用素の空間の位相構造を調べた。4.2変数のフォック空間において、1つの多項式で生成される、2つの広義の不変部分空間が相似になる場合は、多項式の先頭項が同じであることを証明した。5.単位開円板上の有界解析関数環における、閉素イデアルに関するゴルキン・モルチニの問題の部分解を与えた。6.バイデスク上のハーデイ空間の不変部分空間において、zの掛け算作用素とwの掛け算作用素の共役作用素の交換子がランク1になる場合を調べ、ある条件の下で完全に決定することができた。7.単位開円板上の有界調和関数空間において、ハンケル型の作用素がそれぞれコンパクト、弱コンパクト、完全連続となるときの特徴づけを与えた。 古谷(研究分担者)はp-hyponormal作用素の非正規作用素のトレース公式およびスペクトルについての研究を行い、極分解に付随した作用素変形よる主関数はすべて一致すること、スペクトル写像定理が比較的簡単な作用素でも成立しないことを示した。 中路(研究分担者)は重み付きハーデイ空間Hpが重みつきlqを補間できるための必要十分条件を与えた。特にq=1と∞のときに、その条件の違いを明らかにした。バーグマン空間を含む不変部分空間Mによって定義されるハンケル作用素が有限階であるときのMを決定した。ルーシェ型の定理をAdamyan-Arov-Kreinの定理を用いて与え、その上、Denjoy-Wolf pointの位置を用いて、self-mapの特長づけを与えた。 大野(研究分担者)は再生核を持つような関数空間からブロッホ空間への荷重合成作用素の研究については、Storethoff(Montana大)と共同研究を行った。また、この関数空間でない例としてのweighted Dirichlet空間への拡張を試み始めた。
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Research Products
(16 results)