2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高崎 金久 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (40171433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 岳 岡山理科大学, 理学部, 講師 (40309539)
佐々木 隆 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (20154007)
塩田 隆比呂 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20243008)
清水 勇二 国際基督教大学, 理学科, 準教授 (80187468)
武部 尚志 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (60240727)
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Keywords | ソリトン方程式 / 共形場理論 / 量子可積分系 / q類似 / 楕円類似 / 無分散極限 / インスタントン / 共形写像 |
Research Abstract |
A)楕円曲線に関連するソリトン方程式や共形場理論について最近までに得られた研究成果をまとめた(高崎,武部).さらにそれらの研究の一つの発展として共形写像に関連する可積分系について考察し,Loewnerの方程式の一般化を用いて無分散KP階層のあるクラスの特殊解が記述できることを見出した(高崎・武部,論文準備中). B)4次元・5次元ゲージ理論のインスタントンの分配関数を可積分系の観点から考察し,NekrasovとOkoukovによる計算法を自由フェルミ場の相関関数の言葉で解釈できることを明らかにした(高崎他,論文投稿中).またインスタントンの分配関数の中に戸田階層やそのq類似の構造が読み取れることに注目して戸田階層のq類似の準古典極限を考察し,準古典極限の方程式が通常の戸田階層の準古典極限(無分散戸田階層)と異なる興味深い構造を持つことを明らかにした(高崎,論文投稿中,学会において口頭発表の予定).これはゲージ群がSU(N)の場合であるが,それ以外の場合にも何らかの可積分系が現れることが期待される.そのような場合を扱う一つの枠組として,B型のKP・戸田階層のq類似やその準古典極限を考察している(高崎・池田,進行中の研究). C)Calogero系やSutherland系の粒子の平衡配位はエルミート多項式などの古典的直交多項式の零点として特徴づけられることが知られているが,これらの系の可積分変形として知られるRuijsenaars-Schnider系についても同様の多項式が定義され,古典的な直交多項式と同様な性質(3項漸化式など)をもつことなどを明らかにした(佐々木他). D)量子可積分系の研究の一環として長年にわたってリー群・リー代数・等質空間のq類似が研究されてきた.近年はついてq類似の先に存在する楕円類似の研究も始まっている.そのような試みの一つとして射影平面の楕円類似を考察した(清水,研究会において口頭発表).
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Research Products
(4 results)