2006 Fiscal Year Annual Research Report
数値調和解析の研究とその画像解析や計算数学への応用
Project/Area Number |
16340041
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Research Institution | TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
岡田 正已 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (00152314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 良 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (70016129)
倉田 和浩 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (10186489)
高桑 昇一郎 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (10183435)
宮地 晶彦 東京女子大学, 文理学部, 教授 (60107696)
中村 佳正 京都大学, 大学院情報学研究科, 教授 (50172458)
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Keywords | スプライン / サンプリング近似 / 計算調和解析 / 数値解析 / KP方程式 / 高次差分解法 |
Research Abstract |
概要: 非線形偏微分方程式の近似解法や画像解析への応用をめざして数値調和解析学の立場から貢献するべく、多次元での適合スプライン函数の構成とその応用を研究した。共同研究体制をとり、海外からも著名な専門家を3年間で合計10名を招待して国際研究集会を数回にわたって開催した。以下、3つの方面の成果報告を行う。 1.計算調和解析: 次数の異なるスプラインの組み合わせにより、サンプリングによる函数近似や厳密な補間を可能にする"最小"のサポートを持った基底関数を構成することに成功した。一次元有限区間への拡張も考察した。また、多次元化については、全空間で直積型でなく、ほぼ対称性を持っている基底関数を構成でき、さらに一般領域での基底函数の構成法についても新たな知見を得た。 2.偏微分方程式の数値解法への応用: 応用として、ラプラシアンと限らない一般の偏微分作用素についても高次差分公式を導出できる可能性を発見した。非線形現象の可視化については、解析解を求めるのは困難だが物理的に重要なKP方程式の数値シミュレーションを行い、解の時間発展を安定に再現できるようにした。さらに、これらによる函数展開を多重スケール現象の解析や画像解析に応用することを試みた。 3.複素特異性のある空間での調和解析: 国際共同研究により、複素特異点の有る場合の調和解析の理論を展開した。不連続現象、特異点のある場合を考察対象にして、従来の研究を拡張したり、新たな方向に発展させたりする予定である。
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Research Products
(6 results)