2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340068
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
垣本 史雄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00092544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻尾 彰一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (20242258)
吉井 尚 愛媛大学, 理学部, 教授 (00036360)
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Keywords | 宇宙線 / 空気シャワー / 加速源 / 化学組成 / 縦方向発達 / 宇宙線伝播 / 超新星残骸 / 中性子星 |
Research Abstract |
超高エネルギー宇宙線起源は、いまだ確立されるに至っていない。この問題に対する最も重要な情報の一つは、一次宇宙線の化学組成のエネルギー依存性である。我々は、これまでの研究で、南米ボリビア・チャカルタヤ山宇宙線研究所において、エネルギーが1O^<15>eV以下の宇宙線に関してその化学組成を3つの異なる方法で測定し、それぞれ一致する結果を得た。それによれば、エネルギーの増加とともに、平均化学組成の原子番号の対数値が徐々に増加することが分かった。そこで、本研究では、さらにエネルギーが高い10^<16>eV以上の宇宙線の化学組成を決定することを目的とし、同じくチャカルタヤ山宇宙線研究所で空気シャワー観測を実施する。これには、既存の装置(シンチレーション検出器)の再配置を行う必要がある。そこで、本年度は、現地の地形を考慮したシミュレーション計算を行い、個々の検出器の配置位置を決定した。その結果を携えて、平成16年10月から11月にかけて古畠(研究協力者、東工大M1)が、平成17年2月に門多(研究協力者、武蔵工業大学講師)が現地に赴き、検出器位置の最終決定を行い、くい打ち測量に続いて検出器を載せる土台の作成を開始した。また、検出器からの信号伝送ケーブルおよび高圧電圧印加ケーブルをそれぞれRG6 2UとRG5 9Uに選定し、価格の点を考慮して現地での調達を開始した。これは、検出器架台製作を含め、現地の協力機関であるボリビア国立サンアンドレス大学付属物理学研究所の所長アルフォンソ・ベラルデ教授(研究協力者)が担当して行った。 以上と平行して、データ収集系の電子回路設計に取り掛かっている。今までの装置の検出器配置範囲に比べ、20倍以上の面積の土地に配置するため旧データ収集系を用いることができないためである。完成は平成17年度8月ごろの予定である。
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