2004 Fiscal Year Annual Research Report
高誘電率絶緑薄膜の応力に起因する高圧相への構造相転移の研究
Project/Area Number |
16340088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
秋本 晃一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40262852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 和之 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助教授 (00280553)
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Keywords | シンクロトロン放射光 / 高誘電率絶縁膜 / X線 / 結晶構造 / 構造相転移 |
Research Abstract |
トランジスタの微細化は、LSIの機能あたりのコスト低減、低消費電力化、高速化に寄与するため、1970年以来一定のペースで進んできた。しかし、半導体に従来使われている材料を用い続ける限り、近い将来、LSIの性能向上は大きな壁にぶつかる。その1つが、さらに微細化が進むと、MOSトランジスタの絶縁膜の膜厚は1nm以下になり、トンネル効果で電流が通り抜け、消費電力の増大に結びつくことである。この問題を解決するために、物理的膜厚は厚くできる新材料、高誘電率(High-k)材料を採用する必要がある。その中でHfO2は有力な候補であるが、熱処理で結晶化しその粒界に漏れ電流が流れるという課題がある。HfO2にAlを添加したHfAlOxは結晶化温度が上昇することが報告されている。そこで本年度の研究では、HfO2、HfAlOxの結晶化過程を解明することを目的とした。 実験に用いたHfO2、HfAlOx膜は、ALD(Atomic Layer Deposition)法によって作製された。試料の加熱は、高真空チャンバー内で行った。同一チャンバー内でX線回折実験も行い、試料の表面にすれすれにX線を入射する表面X線回折法を用いて測定した。光源にはシンクロトロン放射光(高エネルギー加速器研究機構PF)を用いた。 ALD法によって成膜したHfO2は、常温常圧で通常観測されるMonoclinic構造のみでなくTetragonal構造もしくはOrthorhombic構造を形成していることがわかった。また、ALD法によって成膜したHfAlOxは、900℃で結晶化しCaF2型のCubic構造を形成することがわかった。この構造はICDDカードには報告されていない構造であるが、2700K以上で出現する高温相であるとの報告もある。通常の条件下では、出現しない構造が、極薄膜であることに伴う応力によって出現した可能性がある。
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Research Products
(2 results)