2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340139
|
Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
深尾 昌一郎 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (30026249)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 真之 京都大学, 生存圏研究所, 助手 (90346073)
西 憲敬 京都大学, 理学研究科, 助手 (00222183)
岡本 創 東北大学, 大学院理学研究科, 助教授 (10333783)
熊谷 博 情報通信研究機構, 第三研究部門電磁波計測研究センター, 研究センター長 (90358979)
大野 裕一 情報通信研究機構, 第三研究部門電磁波計測研究センター, 主任研究員 (60358984)
|
Keywords | 巻雲 / 対流圏 / 熱帯 / 対流活動 / リモートセンシング / ミリ波レーダー / 大気レーダー / ライダー |
Research Abstract |
熱帯域の上部対流圏に発生する巻雲は、熱帯大気の放射収支に大きな影響を与えるが、その発達・維持・消失のメカニズムは未解明の郎分が多い。本研究課題では、大気の上下方向の遊動(鉛直流)の観測が可能なVHF帯ドップラーレーダー・巻雲内の氷粒子の落下速度の観測が可能なミリ波帯ドップラーレーダー・粒径の非常に小さい巻雲内の米粒の観測が可能なレーザーレーダー(ライダー)・降水雲の観測が可能な気象レーダー・温度や水蒸気の観測が可能な気球(ラジオゾンデ)の観測データを用いて、熱帯域上部対流圏における巻雲の観測キャンペーンを実施するとともに、詳細なデータ解析を実施した。 本研究課題の実施により、巻雲内の鉛直流が巻雲内の氷粒子の落下速度に与える影響、巻雲の発達・維持・消失に重要な役割を果たす熱帯域中上部対流圏の鉛直流の時間高度変動、巻雲の発生源である降水システム内での鉛直流変動を明らかにするとともに、研究成果を査読付き英文学術論文誌に発表した。また、研究成果を国内学会(気象学会春季大会及び秋季大会、地球電磁気・地球惑星図学会、大気圏シンポジウム、赤道大気上下結合公開ワークショップ)で公表するとともに、国際学会(International Symposium on Coupling Processes in the Equatorial Atmosphere、Eleventh International Workshop on Technical and Scientific Aspects of MST Radar, The Third InternationalSOWER Meeting)で発表した。本研究課題で得た研究成果の発展と観測データの活用により、巻雲の発達・維持・消失に関連した諸過程の解明に向けた新展開が期待される。
|
Research Products
(4 results)