2006 Fiscal Year Annual Research Report
ハーモニックECRプラズマによる極細管内壁コーティング法の研究
Project/Area Number |
16340184
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤山 寛 長崎大学, 大学院生産科学研究科, 教授 (20112310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 良信 長崎大学, 工学部, 助教授 (60199817)
篠原 正典 長崎大学, 工学部, 助手 (80346931)
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Keywords | プラズマ加工 / マイクロプラズマ / 小型化 / スパッタリング / コーティング / 細管 / マイクロマシン |
Research Abstract |
本研究では,1mm^φの医療用生体適合管(カテーテル)への機能性薄膜の成膜を最終目標として,磁界中高周波マイクロプラズマを用いたPVDプロセスによる絶縁物細管内壁コーティング技術の確立を目標としてきた. ハーモニックECRプラズマによる極細管内壁コーティング法の有効性はこれまでの2年間の研究で実証できたが,本技術の実用化を図るためには,さらなる小口径化,低温化,長軸化,均一化そして高密着性が要求される.本年度はこれらの要求に応える技術をそれぞれの課題に対してチャレンジした.具体的には, 小口径化:混合ガス(Penning効果)の利用 低温化:マイクロ波パワーおよびパルスバイアスの最適化,特にデューティ費制御 長軸化:コイルの移動,磁界分布制御による長軸方向均一化 均一化:円周方向均一性は装置精度の向上つまり同軸電極の幾何学的対称性向上により,長軸方向均一性は磁界分布制御により向上 高密着性:放電のさらなる低気圧化を図るため,ミラー磁界分布のコンパクト化を行う また,ガラス管や金属管だけでなくプラスチックや高分子製の極細管の内壁にもコーティングを試みた. その結果,繰り返しパルスバイアスを同軸内心ターゲットに印加した状態でスパッタリングを行った場合,管内にプラズマを維持したまま軸方向にミラー磁界を走査することにより,長さ40mmに亘る均一成膜を行うことに成功した. 最後に,3年間の研究を総括し,実用化に向けた今後の研究課題の洗い出しを行った.
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Research Products
(3 results)