2005 Fiscal Year Annual Research Report
非対称ジスルフィド単分子膜の電気化学的選択脱離によるナノ混合触媒表面形成
Project/Area Number |
16350078
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
西山 勝彦 熊本大学, 工学部, 助教授 (10202243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨永 昌人 熊本大学, 工学部, 助手 (70264207)
久保 敦 ベンチャービジネスラボラトリー, 研究員 (30347009)
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Keywords | 自己組織化膜 / ナノ粒子 / ルテニウム錯体 / 還元脱離 / 白金錯体 |
Research Abstract |
前年度まで、金電極上に形成したピリジンチオール自己組織化単分子膜(SAM)と、塩化白金酸イオンとのイオン対を形成し、電気化学的に還元を行うことで金基板上に単原子レベルで白金を修飾させる方法について報告した。今年度は白金の修飾量やドメインのサイズを制御するためにピリジン部位を有するチオール類と種々の長さのアルカンチオールとの非対称ジスルフィド(4-PySSR)SAMを用いて種々の白金修飾金電極を作製しその特性を電気化学的に評価した。Au(111)上に修飾した種々のSAMの還元脱離のCVには-0.5V付近に4-PySHの脱離のピークが観察された。ピーク面積から算出した4-PySHの修飾量はアルカンチオール部位の長さの増加とともに減少し6.3,3.4,1.5×10^<-10>mol/cm^2となった。この条件のSAMを用いて作製した白金修飾金電極の0.1M H_2SO_4溶液中におけるCVには-0.3V〜0V付近から、白金表面に吸着した水素の脱離に伴うピークが観察された。水素発生に対する電気量の値は13,6.7,3.9×10^<-4>Cとなり、4-PySHの修飾量の値とほぼ対応していることが示された。すなわち、修飾された4-PySHの表面濃度に対応して白金が析出したことを意味している。現在、白金修飾金電極の表面状態は検討中であるが、非対称ジスルフィドのアルキル基の長さを変化させたSAMを利用することにより、白金の修飾量及びドメインサイズをより細かく制御できることが示唆された。
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Research Products
(5 results)