2004 Fiscal Year Annual Research Report
界面活性剤Worm-likeミセルを用いた新規ゲル素材のキャラクタリゼーション
Project/Area Number |
16350106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
國枝 博信 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (60018041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒牧 賢治 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助手 (80313469)
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Keywords | ミセル / 界面活性剤 / レオロジー / 相図 / 動的光散乱 / 小角X線散乱 |
Research Abstract |
親水性界面活性剤と親油性界面活性剤を組み合わせることでミセルの会合数が増し、Worm-likeミセルを形成させることが出来た。用いる親水性界面活性剤は硫酸アルキル塩、アルキル四級アンモニウム塩、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、親油性界面活性剤は短鎖ポリオキシエチレン界面活性剤(C_mEO_n)、モノグリセリド、N-メチルアルカノールアミドを用いた。親水性界面活性剤のみでは純水と同程度のゼロ剪断粘度(η_0)であるが、親油性界面活性剤を少量添加することでη_0は急激に上昇し、純水の10^5〜10^6倍にまで達した。さらに親油性界面活性剤を添加すると逆にη_0は減少した。親油性のC_mEO_nのnを1〜4まで変化させてη_0の最大値はを比較すると親水性界面活性剤の種類によらず、おおよそn=3で最大になることが分かった。η_0の最大値付近において動的粘弾性測定を行い、貯蔵弾性率(G')と損失弾性率(G")を求めた。角速度が遅いときはG"の値が大きく、角速度が早いときはG'の値が大きい粘弾性挙動を示したG',G"の角速度依存性はMaxwellモデルによりフィッティングでき、G'とG"の交点より緩和時間を求めた。緩和時間はη_0の変化と類似の挙動を示した。η_0増加過程ではミセルの会合数が増し、Worm-likeミセル間の絡みあいが増加するが、η_0の減少過程ではミセルの長さ方向のみの成長だけでなく、分岐も生じると考えられる。溶液にずりが加わることにより分岐点は容易にチューブ状のWorm-likeミセル表面を移動するため、η_0の減少および緩和時間の減少が観察された。
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