2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16350113
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
熊田 伸弘 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (90161702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木野村 暢一 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (50029732)
武井 貴弘 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (50324182)
米崎 功記 山梨大学, 工学部, 助手 (20377592)
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Keywords | ナノシート / 無機-有機複合体 / 多孔体 / 水熱反応 / 導電性高分子 |
Research Abstract |
層状酸化物ナノシートを利用して以下のような新しい材料の合成を試みた。 (1)水酸化鉄コロイドとの反応による多孔体の合成 水酸化鉄コロイドとFe_<0.5>Nb_<1.5>O_5ナノシートと反応させて多孔体の合成を試みた。その結果導入コロイドの量により多孔体の比表面積に変化し、最大で140m^2/gの比表面積を有する多孔体を合成することができた。 (2)導電性高分子との有機-無機複合体の合成 Fe_xTi_<1-2x>Nb_<1+x>O_5(x=0-0.5)ナノシートとPNOEtPyBrから構成されるナノ複合体は層間距離4.6nmであり、PNOEtPyBr分子は層間で53°に傾いて2層として存在しており、ホストの組成に依存していなかった。各組成のナノ複合体およびPNOEtPyBrの交流電気伝導度の周波数依存性を調べた。ナノ複合体の交流電気伝導度は、ホスト層のxの減少と共に増加する傾向にあった。出発物質であるHFe_xTi_<1-2x>Nb_<1+x>O_5(x=0-0.5)はxが減少すると層間がプロトンを介して水素結合を形成して水和しなくなる。このような水素結合形成能が、層間の導電性高分子の電子移動を容易にしていると考えられxの減少と共に電気伝導度が高くなったと考えられた。 (3)水熱反応による再積層化 ナノシートFe_xTi_<1-2x>Nb_<1+x>O_5(x=0-0.5)を水熱処理した結果、220℃以上で沈殿物が生成した。x=0およびx=0.125で得られるアナターゼ型TiO_2に類似した回折ピークは正方晶系として指数付けでき、x=0.25および0.375で得られるルチル型TiO_2に類似した回折ピークは正方晶系として指数付けできた。x=0.5では酸処理による再積層化物と類似していた。このことはx=0.5組成の出発物質であるHFe_<0.5>Nb_<1.5>O_5がHFe_xTi_<1-2x>Nb_<1+x>O_5の中でも最も層間が水和しやすいことと関係していると考えられた
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Research Products
(2 results)