2006 Fiscal Year Annual Research Report
非線形レーザー顕微鏡による神経細胞の興奮メカニズムの超高時間・空間分解観測と制御
Project/Area Number |
16360024
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森田 隆二 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (30222350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郷原 一寿 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (40153746)
戸田 泰則 北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (00313106)
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Keywords | 非線形レーザー顕微鏡 / 反転対称性の破れ / 生体細胞 / 神経細胞 / 光第2高調波顕微鏡 / コヒーレント反ストークスラマン散乱 / DNA / 3次元空間分解 |
Research Abstract |
本年度は、非線形レーザー顕微鏡に関する以下の成果を得た。 1.生体物質の3次元空間分解観測に適用可能な光第2高調波レーザー顕微鏡を開発し、ラット胎児大脳皮質由来の神経細胞の観察を行った。細胞体の空間反転対称性の破れを反映した信号を観測することにより、核、軸索からの強い信号の観測に成功している。現在、空間分解能は、1.5μm程度である。 2.フェムト秒光パルスレーザー増幅器を光源としたコヒーレント反ストークスラマン散乱(CARS)レーザー顕微鏡の開発を行った。波長800nmと1040nmの光を用いて、650nmのCARS信号光を検出することにより、タマネギ表皮細胞の2900cm^<-1>のC-H伸縮振動、波長800nmと1100nmの光を用いて、630nmのCARS信号光を検出することにより3400cm^<-1>のN-H伸縮振動を空間分解観測した。その結果を比較することにより、C-Hリッチ、N-Hリッチな領域のマッピングを行った。細胞壁はC-Hリッチであるが、細胞内はそれぞれドメインを形成してC-Hリッチ、N-Hリッチな領域が分布することがわかった。 3.アゾ色素の一種であるメチルレッドをDNAにインターカレートさせ(メチルレッドDNA)、そのメチルレッドDNA二重鎖の結合、解離を光第2高調波顕微鏡のようなマクロな測定により観測することを試みた。そのメカニズムは、結合している場合二重鎖は反転対称性を持ち、解離している場合反転対称性が破れ、光第2高調波活性になることによる。現在、信号レベルと構造的反転対称性の破れによる雑音レベルが同程度で有意な結果が得られていないが、非線形性の大きなアゾ色素を用いることにより、信号強度の向上を図っている段階である。
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Research Products
(3 results)