2005 Fiscal Year Annual Research Report
反応帯厚さと同程度の微小領域に実現される燃焼現象に関する研究
Project/Area Number |
16360096
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Research Institution | TOHOKU University |
Principal Investigator |
丸田 薫 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (50260451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 清吾 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (70323110)
小宮 敦樹 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (60371142)
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Keywords | 燃焼 / 反応帯 / 微小領域 |
Research Abstract |
外部加熱を受け、流れ方向に温度勾配を有する石英円管チャネル内を減圧し、火炎帯を厚くすることで、大気圧下における火炎帯厚さと同程度に微小な領域(円管の代表径と同程度の領域)での燃焼を実現し、そのような条件下での燃焼現象を理解することが本研究の目的である。外部加熱を利用することにより、熱損失の影響を排除したうえで空間的な制約のある場での燃焼現象を観察できる。ここでは0.06-0.6atmにおいて、加熱された微小円管内に実現される予混合火炎の燃焼特性を実験および数値計算により調べた。 1.実験及び数値計算結果より減圧環境下では緩慢な燃焼となり火炎帯が厚くなることを確認した。また圧力0.2atmのとき、火炎帯厚さは大気圧下の10倍以上となり火炎帯厚さと同程度に微小な流路内における燃焼が実現できた。管径の大きな通常の管内消炎では、火炎は曲率を持つのが普通であるが,本研究の場合には火炎厚みは増大するものの、消炎近傍でも平面状のままであった。 2.実験により求めた可燃領域について、流速の上限界は理論混合比に対して非対称となり希薄側の方がより可燃範囲が広くなることを確認した。しかし、数値計算により求めた可燃領域は当量比0.8付近で最大となり、さらに希薄側では狭くなる可能性があると考えられる。 3.本実験において消炎直前のPeclet数が非常に小さいことより、壁への伝熱量は大きいと考えられるが、外部加熱により熱損失の影響が小さくなるため火炎は定在することができると考えられる。 4.吹き飛び直前の火炎について、燃料希薄側では反応速度が大きいため高流速域においても火炎を定在させることができ、このことが実験結果の傾向を説明する一つの理由であることがわかった。
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