2005 Fiscal Year Annual Research Report
燃焼により誘起されるボルテックス・ブレイクダウン現象の解明
Project/Area Number |
16360106
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
石塚 悟 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70129162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 恵哉 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90156076)
張 玉銀 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20335706)
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Keywords | ボルテックス・ブレイクダウン / 火炎伝播 / 火炎速度 / 渦 / イメージインテンシファイア / PIV / 回転流 / 渦核 |
Research Abstract |
昨年度可能となったPIVと高速度ビデオカメラの同期測定をさらに推し進め,最大周速度と火炎速度との関係を厳密に測定したほか,火炎先端で誘起される軸流速度を正確に測定することに成功した.すなわち,燃焼により誘起されるボルテックスバースティングにより,最大周速度とほぼ同じ速度の流れが渦芯軸上で既燃側から未燃側に向かって誘起され,これに乗って火炎が,渦軸上を最大周速度と同程度の速度で移動することを明確に捉えることに成功した.本結果は,2005年5月24-27日に仏国モンサンミッシェルで開催された日仏セミナーの席上で発表されたほか,2005年12月5-7日東京で開催された第43回燃焼シンポジウムの席上で発表された. また,この高速火炎伝播を実際の内燃機関の燃焼の改善・高速化に役立てるべく,雰囲気圧力を3気圧まで高めた容器内で渦輪による燃焼制御に関する実験を行い,雰囲気圧力を高くしても,火炎速度は渦の最大周速度とほぼ同じで大気圧下と変わらず,また,浮力による擾乱が支配的となる高圧下でも,渦輪による燃焼制御は有効で,広い燃料/空気混合比にわたって燃焼時間を的確に制御できることを確認し,上記,第43回燃焼シンポジウムの席上で報告した.また,これら雰囲気圧力を大気圧より高めた実験での経験を生かし,耐圧50気圧の高圧燃焼器を設計・製作した. 最終年度となる来年度は,この高圧燃焼器を用いて,火炎速度,軸心上で誘起される流れの速度,容器燃焼で最大到達圧力に達するまでの時間などを測定し,燃焼により誘起されるボルテックス・ブレイクダウン現象の全容とその利用の可能性を明らかにする予定である.
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Research Products
(3 results)