2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360109
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
森 康彦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90051888)
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Keywords | クラスレート水和物 / ガスハイドレート / エネルギー輸送・貯蔵 / 結晶成長 / 熱工学 / 界面活性剤 / ミセル / 臨界ミセル濃度 |
Research Abstract |
下記項目について研究を実施した.メタンをゲスト物質とする水和物生成実験に予期した以上の時間を要したため,当初予定していた3成分(メタン+エタン+プロパン)混合ガスをゲスト物質とする水和物生成実験を行うことはできなかった.一方,交付申請書には記載していなかった事項であるが,水和物生成実験の結果の解釈に資するため,3種類の界面活性剤水溶液について,水和物が存在し得る熱力学的条件下での表面張力測定を実施した. 1.メタンをゲスト物質とする水和物生成実験 平成16年度に製作した耐圧4MPaの試験容器を組み込んだ実験装置により,天然ガスの主成分であるメタンをゲスト物質に用い,水和物生成過程の詳細な観察と共に,水和物生成速度(直接測定されるのは水和物生成によるゲスト物質の固定速度)の界面活性剤濃度依存性を調べる実験を行った.界面活性剤としては,硫酸ドデシルナトリウム(以下SDSと略記)の他に,疎水基の大きさが異なる硫酸テトラデシルナトリウム(STS)と硫酸ヘキサデシルナトリウム(SHS)を用いた. 2.界面活性剤水溶液の表面張力測定 メタンガスと接するSDS, STS, SHS水溶液の表面張力の濃度依存性を系統的に調べる実験を行い,水和物が存在し得る温度・圧力条件下においては,これらの界面活性剤がミセルを形成しないことを明らかにした. 3.冷却板挿入による水和物生成促進に関する実験の準備 上記の試験容器内に挿入する冷却板(冷却液を内部に循環させるコールドプレート)と,それを所定の位置に懸垂させるための容器上蓋を製作した.しかし,第1項の実験をなお継続しているため,この冷却板を用いた実験の実施には至っていない.
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Research Products
(1 results)