2005 Fiscal Year Annual Research Report
共焦点レーザ偏光顕微鏡を利用したナノ微小球配列3次元光メモリに関する研究
Project/Area Number |
16360122
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
江上 力 静岡大学, 工学部, 助教授 (70262798)
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Keywords | 顕微鏡 / メモリ / 高分子 |
Research Abstract |
今年度の科学研究費助成により,共焦点レーザ偏光顕微鏡を利用したナノ微小球配列3次元光メモリに関する研究を行い,下記に挙げるいくつかの成果を得ることができた。 (1)パーコレーションを利用した高分子微小球への色素ドープ ナノ微小球中にいかに高濃度で色素をドープできるかが,記録再生時のSN向上の鍵となる.色素を微小球中に高濃度で添加するにはナノ微小球の直接合成が最適ではあるが,実際屈折率を制御するのが非常に難しく,そのために既存ポリマー微小球中に色素をパーコレーション添加する方法を検討し,比較的高濃度までのドープが可能となった. (2)微小球の高分子基盤への三次元配列 ナノサイズの微小球を干渉露光によって形成した2次元格子上へ均一配列させる方法として,LB法と同様の引き上げ法を検討してきたが,欠損をできるだけ少なくするには微小球および基板の濡れ性の向上が必要であることが分かった,微小球懸濁液にドデジル酸等の界面活性剤をドープすることにより,濡れ性の向上を図ることに成功した. (3)記録再生光学系の設計 記録時には非共鳴な波長領域での2光子吸収過程を,再生時には共焦点レーザ顕微鏡による1光子過程を利用することを念頭に光学系の設計を行った.特に再生時にはナノサイズの微小球からの散乱信号を高速で計測するため,再生信号に畳重するジッターが大きな問題となることが分かった.次年度はこれをクリアするために非線形散乱を利用した光波混合型の共焦点干渉計の導入を試みる.
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Research Products
(1 results)