2006 Fiscal Year Annual Research Report
高強度二オブ3スズ線材に対する繰り返し曲げ歪による臨界電流向上の機構解明
Project/Area Number |
16360145
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡辺 和雄 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30143027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淡路 智 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10222770)
西島 元 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (30333884)
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Keywords | Nb3Sn / CuNb補強 / 臨界電流密度 / 曲げ歪 / 反応後にコイル巻線 |
Research Abstract |
平成18年度は、繰り返し曲げ歪による臨界電流向上を応用するために、撚り線を作製して特性評価をおこなった。試験的に3本撚線を作製して、事前曲げ歪みの印加ありと印加の無い撚線で評価してみた。3本撚線で事前曲げ効果はそのまま生かせることが確認できた。ステンレス線材との7本撚線作製も試みたところ、特性劣化を生じないことが分かった。コイル巻き線の状況を見るために、銅線とステンレス線材の7本撚線ダミーを作製してコイル巻き線を試した結果、巻き線行程に特別な問題は生じなかった。さらに詳細な特性を評価するために、撚線を実験室で評価できる電流容量にする必要がある。そこで、これまでより細い線径の0.6mm直径の素線を新に作製して基本特性を確認した。特性的には、ほぼ再現できる細線を準備できた。さらに、高強度Nb_3Sn線材としては、曲げが要求される撚り線構造に適用可能にするために機械的特性として十分な伸びが必要である。伸びを確保しつつ曲げ特性として繰り返し曲げによる臨界電流の向上が望める線材どして、Taフィラメント補強型でアルミナ分散強化銅を安定化にした線材を新に開発し始めた。また、CuNb補強の素線に繰り返し曲げ歪みを与えて、大きなフープカが印加できるCuNb補強の撚り線テストコイルを準備した。2007年度の5月につくば強磁場センターで14T大口径超伝導マグネットを用いて物質材料研究機構との共同の実験をすることになった。繰り返し曲げ歪みの印加によりNb3Sn線材の残留応力状態は軸方向も径方向も緩和されることが確認できたことから、解析によるシュミレーションを開始した。
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Research Products
(9 results)