2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高密度ハードディスク用複合フェライト薄膜の柱状微粒子化・孤立化に関する研究
Project/Area Number |
16360149
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
森迫 昭光 信州大学, 工学部, 教授 (20115380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 小晰 信州大学, 工学部, 助教授 (10372509)
武井 重人 信州大学, 工学部, 助手 (50262689)
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Keywords | 六方晶フェライト / バリウムフェライト / 自己組織化 / 磁気記録媒体 / Al-Si / 微粒子薄膜 / ナノドット / スパッタ |
Research Abstract |
本研究は、粒子径が10nm以下の超微粒子からなる六万晶フェライト(バリウムフェライトやストロンチウムフェライト)薄膜の形成と、その微粒子の孤立化を目的としている。これによって、次世代における超高密度垂直磁気記録媒体、主にはハードディスク記録媒体の実現を図ろうとするものである。前年度の研究の大きな成果としてPt-Pd合金下地層を用いた場合、粒子径を約5ナノメートルまで微細化可能であった。しかしながら磁気特性等に置いて、まだまだ改善の余地があり、詳細な研究が必要であった。今年度はまず、下地層の基本的な見直しを行なった。様々な下地層材料を検討し、熱処理による結晶化の温度に注目した。その結果、非晶質シリコン下地層ではバリウムフェライトフェライト薄膜の結晶化温度は約700℃であった。一方、各種下地層材料の中でもアルミニウム下地層上のバリウムフェライトは約650℃で結晶化できることが明らかになった。さらに、下地層に関する調査を進めた結果、シリコンとアルミニウムは非個陽系であり、自己組織化的にシリコンマトリックス中にアルミニウムドット(柱状構造)を形成する可能性を見いだした。このシリコン-アルミニウム系の下地層の形成条件を検討した結果、基板温度や、スパッタ速度に依存するがアルミニウムドット径の大きさを制御可能であることがわかった。また、この下地層上にスパッタ方で形成した非晶質(非磁性)バリウムフェライト薄膜を約675℃で熱処理した結果、一部磁性体化した薄膜を形成することが出来た。磁器力顕微鏡での磁区構造観察、磁性粒子間相互作用の評価等はまだ行なってないが、ナノドット径を有するバリウムフェライト薄膜が本研究で実現したものと考えている。これは、将来の超高密度磁気記録媒体であるパターン媒体に適用可能である。
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Research Products
(2 results)