2006 Fiscal Year Annual Research Report
InP系HBTでのコレクタ層内バリステック電子走行による超高速動作に関する研究
Project/Area Number |
16360170
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮本 恭幸 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (40209953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町田 信也 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (70313335)
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Keywords | ヘテロ接合バイポーラトランジスタ / InP / 電子線リソグラフィー / バリステック電子走行 / コレクタ容量 / 極小エミッタ / コレクタ走行時間 / カーク効果 |
Research Abstract |
平成18年度の研究においては、以下のことを明らかにした。 昨年度提案した、ベース電極下にSiO_2細線を埋め込んだヘテロ接合バイポーラトランジスタでは、昨年度実現した厚さ60nmの埋込SiO_2細線では、明瞭な特性向上が確認できないことから、厚さ200nmの埋込SiO_2細線をもったヘテロ接合バイポーラトランジスタ構造を作成し、平坦に埋め込められることを確認した。さらに、埋込SiO_2細線を持ったヘテロ接合バイポーラトランジスタを実際に作成し、埋込SiO_2細線を持った領域と持たない領域のDC特性の比較を行い、殆ど遜色の無い結果を得られることを確認した。 さらに、電子ビーム露光によるヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて、ベース電極とエミッタの位置合わせ技術に関して検討を行い、60nm以下の間隔で両者の作製が行えることを明らかにした。 デバイス全域でバリステック走行が期待できる真性半導体を走行層とするホットエレクトロントランジスタにおいて、ヘテロ接合バイポーラトランジスタと同じ注入構造である熱放出ヘテロランチャによるエミッタを導入し、さらに絶縁ゲートを介して駆動しうることを明らかにした。幅25nmのホットエレクトロントランジスタにおいて、その速度をモンテカルロシミュレータにより明らかにした。動作電流密度を1000kA/cm^2以上に取った場合は、1THz以上の遮断周波数が準静的シミュレーションより推測された。 また、コレクタアップ構造により熱放出ヘテロランチャと絶縁ゲートを持ったホットエレクトロントランジスタを作成した。絶縁性とゲートによるコレクタ電流駆動が得られることを明らかにした。
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