2004 Fiscal Year Annual Research Report
有機界面の制御と有機電子・光デバイスの高速化に関する基礎研究
Project/Area Number |
16360173
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大森 裕 大阪大学, 先端化学イノベーションセンター, 教授 (50223970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶井 博武 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00324814)
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Keywords | 有機受光素子 / 有機トランジスター / 有機EL / ドライプロセス / ウェットプロセス / アモルファス材料 / 発光過程 / ポリマー基板 |
Research Abstract |
今年度は、有機電子・光デバイスとして有機受光素子、有機トランジスター、有機EL (electroluminescence)の三種類の素子を中心に検討した。本年度得られた結果の概要は下記に示す。 1.有機受光素子の高速化に向けて正孔輸送性の銅フタロシアニン(CuPc)とペリレン誘導体(BPPC)を用いた積層構造型の有機受光素子をドライプロセスにより作製した。陰極との界面に正孔ブロック層としてバスクポリン誘導体(BCP)薄膜を挿入し周波数特性に与える影響について検討した。有機層の総膜厚、入射光強度、外部電界依存性等について検討し、量子効率と周波数特性について調べた。遮断周波数は受光層に実効的に加えられる外部電界強度に依存し、シングルヘテロ構造を用いることで連続光パルスにより20MHz以上の遮断周波数が得られた。また、入射光強度と出力には非線形な関係があり、入射光強度が強いほど応答が早くなることが明らかになった。 2.有機トランジスターに関しては、ガラス基板のほかポリマー基板(PEN)を用いて素子作製を行った。高速化に関してはトランジスターの動作速度を律則する大きな要因となる移動度を中心に検討した。オリゴチオフェンを用いたトランジスターでは、基板温度とドメインサイズとの関係、ゲート絶縁膜の膜厚依存性、基板界面の処理条件と移動度との関係を明らかにした。それらの結果を踏まえ、有機EL素子を駆動できるトランジスターを作製できた。 3.有機ELに関しては、特にウェットプロセスで作成可能なスターバスト系のアモルファス材料(TDAPB)に低分子系の発光材料(Rubrene, Coumarin 6, DCJTI)をドープした素子の作製を行い、キャリア移動から発光過程に関するメカニズムの解明を行った。ホストとなるスターバスト系材料の他に電子輸送材料(PBD)をドープした際に生じるオーバーシュートの機構解明と高速応答化に関して検討を行った。発光材料がトラップとして働いている事を指摘し、発光層界面における励起子形成と発光のメカニズムを解明した。
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Research Products
(3 results)