2004 Fiscal Year Annual Research Report
微細薄膜アンテナと共鳴トンネル構造の一体化によるミリ波発振・放射特性の制御
Project/Area Number |
16360178
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
須原 理彦 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (80251635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 次徳 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (00117699)
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Keywords | 共鳴トンネルダイオード / GaInP / GaAs / 高速原子ビーム / スパイラルインダクタ / Sパラメータ |
Research Abstract |
本研究の目的は,従来は独立な技術であった能動デバイスとアンテナおよび受動デバイスを一体化した新しい小型アクティブデバイス構築の可能性を,ミリ波発振が原理的に可能な共鳴トンネルデバイスを微細薄膜アンテナ一体且つパラメタ可変型デバイスとして設計・試作・評価することにより示し,所望の無線通信特性実現のために十分な最適構造,最適プロセス条件を明らかにすることを目的とする.今年度の実績は以下の通りである。 A:共鳴トンネルトランジスタ/バラクタ作製・評価 試作したGaInP/GaAs3重障壁共鳴トンネルダイオードにおいて,直流バイアス変化にともなう40GHzまでの高周波Sパラメータ特性の変化を測定し,正味の微分負性コンダクタンス,非線形バラクタ特性を評価した。また,メサ作製プロセスに高速原子ビームエッチングを用いた3重障壁共鳴トンネルダイオードを作製し,同様なミリ波帯高周波特性の評価を行った。 B:絶縁層中埋め込み型スパイラルインダクタの作製とサイズ縮小則の検討 絶縁体中への埋め込み型スパイラルの作製プロセスを確立した。絶縁層の溝状パターニングと銅配線の作製により,断線のないスパイラル線路形状の作製に成功した。12GHzまでのSパラメータ測定結果は,理論解析結果と良く一致し,プロセス偏差が抑制されていることがわかった。 寄生素子成分を考慮したスパイラルインダクタの等価回路パラメタとデバイス形状・サイズをの関係を理論的に導き,サイズ縮小にたいして,インダクタンスおよびQ値の変化を解析した。その結果Q値を最大にするサイズ縮小限界が存在することがわかった。
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Research Products
(5 results)