2006 Fiscal Year Annual Research Report
車両搭載高度情報機器におけるコンテンツ指向型無線ネットワーク方式の開発
Project/Area Number |
16360194
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
岡田 博美 関西大学, 工学部, 教授 (10093387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
六浦 光一 信州大学, 経済学部, 教授 (00106147)
榎原 博之 関西大学, 工学部, 助教授 (50194014)
大月 一弘 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (10185324)
棟安 実治 関西大学, 工学部, 教授 (30229942)
和田 友孝 関西大学, 工学部, 助手 (20314560)
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Keywords | コンテンツ指向型通信 / アドホックネットワーク / 内在的識別情報 / 車載機器間通信 / 車両-歩行者間通信 / 車両間衝突回避支援システム / VANET / 歩行者事故回避支援 |
Research Abstract |
本研究は、高速無線技術を用い、車両に搭載された高度情報機器間の未来型ネットワーク構築技術の開発を目的としたものである。基地局などの情報通信インフラを用いず、近接したエリアを走行する車両群間でアドホックネットワークを瞬時に構築し、リアルタイムな交通/走行情報・衝突回避情報や災害/地域情報などを交換する。移動中の相互に未知で不特定な車両間で高度で瞬時の情報交換を行うため、1)高速移動する車両間で瞬時にネットワーク構築、2)通信エリアが不特定で刻々変化し、既存インターネットサイトの利用不可、3)相手のURLやアドレス・車両番号が未知、4)必要な情報の識別子や明確な定義が不可、という解決すべき技術課題を有する。 この技術課題に対し、本研究はコンテンツ指向型通信と呼ぶ新しい情報通信方式を提案し、位置情報という内在的な識別情報を相互に緊密に交換することにより、各車両の動きや近辺交通トラヒック状況を把握するとともに、個別車両の必要とする情報を即時に探索するいくつかのアルゴリズムを提示し、プロトコルとしてシステム開発した。まずアルゴリズムの可動性や精度をコンピュータシミュレーションで検証し、その有効性を確認した。また車両間ならびに車両-歩行者間の衝突事故回避に特化した基本的な実働システムを開発し、実際の車両を複数台に実装した。主に関西大学高槻キャンパスグランドにおいて、数多くの交通環境を想定した実証実験を1年間に渡って行い、その動作確認と有効性検証を行なった。グランドという位置情報取得に有利で、かつ車両台数が数台という限定された環境であったが、本研究で提案するコンテンツ指向型通信の有効性を、実車両を用いて確認できた。本年度の成果をもとに、より発展した研究を今後継続する意向である。
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Research Products
(7 results)