Research Abstract |
近年,リサイクル社会がより一層進む動きの中で,「容器包装リサイクル法」で規定されている透明プラスチックボトル,いわゆるペットボトルの再利用が従来以上に促進されている.そこで,本研究課題では,リユースのための自動分別システムをレーザー光と超音波音圧波形を用いることにより実現することを目指す. 本年度は,まず,円柱,四角柱,円錐などのプリミティブ形状と素材判別をレーザー光と超音波を用いて可能とするシステムの問題に取り組む. まず,ペットボトルのような透明物体に適用するためのレーザーレンジファインダの設計・製作を行った.そのために,レーザー投光系を小型の高精度5自由度のロボットアームで構成し,画像センサは本研究室で所有している受光系を改良して用いたシステムを設計・製作した.そして,シミュレーションと実験により,試作したレーザーレンジファインダの妥当性と改良点等を検討した.その結果,ペットボトルの3次元形状が所要の精度と測定時間で測定できる性能を有することが確認できた. 次に,物体の素材判別のための超音波反射音圧波形の取得システムの設計・製作を行った.そのシステムは,複数の発信器と受信用の超音波センサアレイから成り,得られた超音波波形とGAを組み合わせて,素材判別が可能であることが確認できた. さらに,レーザーレンジファインダーと超音波波形を用いたGAによる形状認識と素材判別システムについて検討し,レーザー光情報と超音波情報を融合させることで,レーザー光単独,或いは超音波単独で用いるよりは,遥かに高い精度で,透明体の形状測定・素材判別が可能であることが確認でき,次年度の現実のペットボトルへの適用が可能であることが確認できた.
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