2006 Fiscal Year Annual Research Report
対向型多指ハプティックデバイスによる高精度力覚提示法の研究
Project/Area Number |
16360210
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
川崎 晴久 岐阜大学, 工学部, 教授 (40224761)
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Keywords | ハプティックインターフェイス / 冗長多自由度制御 / 触覚レンダリング / 干渉チェック / 有限要素法 |
Research Abstract |
本研究は,対向型多指ハプティックデバイスによる高精度力覚提示法の確立を目的に,デバイスの最適構成法,アームと触覚指の冗長自由度系の分散型協調制御法,複数指と柔軟物体との接触で生じる接触力と変形の計算効率のよい多指触覚レンダリング法,遠隔の複数のハプティックデバイス間で物体の硬さや変形を共有する力覚通信制御を研究し,併せて,仮想空間において多指で物体を把持・操作するときの物体操作感の心理学評価実験を行いその有効性を検証することを目的として,平成18年度は次の5つの課題を研究した. (1)仮想空間での物体把持における摩擦モーメントの提示:仮想空間で物体を把持したときに,リアルな物体操作感を生み出すために物体と指先で生じる摩擦モーメントの計算アルゴリズムと摩擦モーメント提示のデバイスを研究開発した。 (2)操作者に不寒を与えない冗長多自由度力制御法:操作者の少しの指先の動きで,アームが大きく動くことのない人間に不安を与えない冗長多自由度力制御法を研究開発した. (3)複数台ハプティックデバイスによる硬さや変形を共有する力覚通信制御:多指ハプティックデバイスを用いて,遠隔で複数の学習者を対象に触診訓練を行うことを想定した遠隔力覚通信制御の基礎的検討を実施した. (4)複数の道具を用いた訓練システムの構築:医療では,はさみ,ピンセット,注射器,内視鏡など複数の道具の取り扱い訓練を必要とする.こうした訓練に適した構成について研究し,複数のデバイスが装着できる手法を考案し!その有効性を確認した. (5)医学教育用触診訓練システムの応用:本デバイスを用いた乳癌の触診訓練システムを試作し,医学教育への適用の可能性を示し,今後手指腹部への力覚提示が課題であることが明らかとなった.本検証にあたっては,岐阜大学医学部の研究者に触診訓練評価を協力して戴いた.
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Research Products
(13 results)