2006 Fiscal Year Annual Research Report
超高強度膨張コンクリートの開発と構造挙動評価の体系化
Project/Area Number |
16360220
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 良一 広島大学, 大学院工学研究科, 教授 (20016702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 暁 横浜国立大学, 大学院工学研究科, 助教授 (50374153)
近藤 一夫 広島大学, 大学院工学研究科, 助教授 (00116584)
河合 研至 広島大学, 大学院工学研究科, 助教授 (90224716)
丸山 一平 名古屋大学, 大学院環境学研究科, 助教授 (40363030)
伊藤 秀敏 広島工業大学, 工学部, 助教授 (90104067)
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Keywords | 高強度膨張コンクリート / 自己収縮 / 曲げひび割れ幅 / 微細ひび割れ / 曲率 / せん断強度 |
Research Abstract |
低熱ポルトランドセメント,膨張材,収縮低減剤を使用し,載荷以前に生じる自己収縮を低減し、さらに圧縮強度が100N/mm^2以上で、最大自由膨張ひずみが100×10^<-6>に達する場合のある高強度膨張コンクリートの製造をした。 若材齢時のクリープ雑性については、水和熱を想定した高温履歴と若材齢からの載荷時材齢の影響を検討した。高温下ではクリープ係数が小さくなることを示すとともに、これらの結果に基づいて進行速度と最終値を定め、既往のクリープ予測式を拡張した。これによる拘束応力は膨張コンクリートの応力を過大評価する傾向があり、そのクリープ係数は無混入に比べて大きくなる可能性のあることを示した。 水結合材比が0.15と極めて小さい場合は、鉄筋周辺に収縮に起因する微細ひび割れが生じることを、ひび割れによる負圧により浸透した着色したエチルアルコールにより検出した。この微細ひび割れは、細孔量が多い高強度コンクリートには生じないことも確認した。また、この微細ひび割れが生じた場合の拘束応力を、重ね合わせの原理に基づくsep-by-step法に基づく3次元FEMに、新たにモデル化した時間とともに変化する引張軟化曲線を組み込むことにより高い精度で予測できることを示した。 若材齢時のコンクリートの長さ変化がRCはりの長期曲げひび割れ評価では、鉄筋位置のコンクリート応力度が0の状態からの鉄筋応力度の変化量に基づく方法を、まだ長期曲げ変形については鉄筋とコンクリートの弾性応力からなる曲率を加算する方法を提案している。 せん断特性への影響については、有効高さが500mmの範囲では、若材齢時の長さ変化に依存せず、引張鉄筋の長さ変化に基づく等価引張鉄筋費の概念により寸法依存性が有効高さの-1/3状に従うことを示し、新たな斜めひび割れ発生強度式を提案した。さらに、せん断補強したRCはりのせん断補強筋比が0.25%程度の場合には、せん断強度が13%程度低下することを示し、上記の斜めひび割れ発生強度式を用いた修正トラス理論によりほぼ推定できることを示した。収縮がせん断強度に及ぼす影響の解析については、収縮、引張軟化、せん断軟化を取り入れた定性解析を行い、収縮の影響を表現しうる可能性を示した。 最後に、16,17,18年度の総括をした。
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Research Products
(11 results)