2004 Fiscal Year Annual Research Report
交通シミュレーションと社会実験を内包した交通まちづくりプロセスの構築
Project/Area Number |
16360252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
久保田 尚 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (80205145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 邦宏 埼玉大学, 工学部, 助手 (20282428)
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Keywords | 社会実験 / 交通シミュレーション / 交通まちづくり / 事業プロセス |
Research Abstract |
(1)交通まちづくりツールとしての交通シミュレーターの開発 交通まちづくりのプロセスの中で、社会実験実施の是非を事前に判断する目的を達成するための交通シミュレーターの開発を行った。ベースとしたのは申請者らが開発したtiss-NETであり、ワークショップでの利用を想定し、対話型のシステムとした。 (2)静岡バスレーン実験のパネル分析-シミュレーション及び社会実験の効果分析 2002年に、交通シミュレーション及び社会実験を実施した静岡市バスレーンが、平成16年10月1日に本格実施に至った。本研究では、(1)本格実施直前、(2)直後、(3)2ヵ月半後の3回にわたって交通調査及びパネルアンケート調査を実施し、効果及びその定着動向を把握した。その結果、バスレーンの導入効果を明らかにするとともに、2年前の社会実験が、本格実施にプラスの効果を与えたことを明らかにした。 (3)社会実験の公開データベースの作成のためのデータベースの構築 1999年以降、わが国実施された交通に関する社会実験を、できる限り網羅的に収集した。 その結果、約700件の社会実験を見いだすことができた。そして、実験実施主体に悉皆・郵送方式によるアンケート調査を実施し、44%の回収を得た。その結果、(1)社会実験のうちほぼ2割が本格実施に至っていること、(2)近年で1は、特にバス関係の社会実験が多いが、例えばパークアンドバスライドの社会実験は本格実施に結びついた例が少ないこと、などが明らかになった。 また、現在の社会実験制度については、予算の不足やノウハウの不足などが指摘されたものの、回答者の8割が「社会実験は有効」と考えていることがわかった。 これらのデータを含め、社会実験のデータベース化を進めた。
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